熱論!Mリーグ【Mon】
終わってみれば
チーム貢献度NO.1
最終戦までブレなかった
高宮まりスタイル
文・山﨑和也【月曜担当ライター】2020年3月9日
遠山「ついにMリーグもレギュラーシーズンが終了するんだね」
藤井「編集長もずいぶん詳しくなりましたね」
里見「もう役もざっとわかったんじゃないですか」
勝又「そろそろ自分でも打ちたくなってきた頃でしょ」
遠山「せっかく4人いるんだし、雀荘にでも行こうか。お手柔らかに頼むよ」
ついにレギュラーシーズン最終日を迎えた。この日で脱落する2チームが決まる。
危ない順に記すとEX風林火山、赤坂ドリブンズ、U-NEXT Piratesの3チームが当落線上。筆者は数日前から胃がキリキリする思いである。願わくばどのチームもいなくなってほしくない。
1戦目を戦う選手たちはこちら。
南家 茅森早香(セガサミーフェニックス)
やはりドリブンズの行方に注目が集まる。村上の登板は全世界がうなずきそうなところ。個人スコアトップを獲得し、チームをセミファイナルに導けるか。
村上の戦いぶりを見たい方が多いかもしれないが、今回は今シーズン、筆者に多くの興奮と感動を与えてくれた選手を取り上げたい。村上の勇姿は2戦目を担当するゆうせーさんの記事をご覧いただけたらと思う。
昨シーズン、高宮はあまり試合に出場できなかった。時に萎縮したかのようにオリてしまったり、時に思わぬ暴走をしてしまったりと、安定感が欠けているように素人目線にもそう思った。チームの中で正直戦力というポジションには収まりきれていなかったような気がしていた。
ところがである。今シーズン、ここまで個人スコアはプラス圏内。全体の11位につけているではないか。それもチームの最終日に登板されるとは。これはもう、そういうことである。
高宮が出場と聞いて、筆者はとてもいい人選であるように感じた。ベルセルクは時に常軌を逸する踏み込みを見せる。場が緊張で固くなっていそうなところに、怖いもの知らずの切り込み隊長として駆け抜けていくわけだ。ドリブンズにとっては戦いたくない相手だっただろう。
東1局。親の高宮はいつもと変わらない打ち回しを見せた。上図。格闘倶楽部ではおなじみ、カンはもうリーチである。三色だとか平和だとかを待つよりも単純明快即リーチのほうが相手は困る。
注目の村上。ガラクタとはいえ親のリーチには立ち向かいづらい状況だ。この試合で3着、あるいは4着になると、2戦目でほぼトップが条件となる。その条件下で序盤からビハインドを背負うのは苦しい。
待ちが悪くてもツモってしまえばこっちのもの。幸先よく2000オールで1歩リードに成功した。
このアガりで気持ちが軽くなったか、東1局1本場も軽快に素直に手を進めていく。すでにを切ったあと、このドラのもツモ切り。
このを村上がポン。普段あまり鳴かない村上が鳴くのは迫力がある。打で混全帯么九に向かった。なお、このを鳴かなければ自らツモって暗刻にしていたがこれは結果論。
村上のドラポンもなんのその。高宮が待ちのリーチをかける。
安目ではあるが1100オールで加点。淡々とアガり続けることで徐々に村上が苦しくなっていく。
続く東1局2本場で少し興味深い場面があった。村上がをツモったのだが、ここでを切ったのである。じゃないのかと思ったが、高宮が3巡目にを切っていて、親の現物を残したのだ。
茅森もを残している。それだけ高宮のリーチが脅威だということかもしれない。ここで筆者は高宮のペースになったのではないかと思った。
東4局に移る。トップは村上に。村上がトップに立ったら相当陥落しないイメージがあるのは筆者だけだろうか。鉄の守備力が発揮され、うかつな放銃はほとんどない。
上図は牌の向きを間違えたのではなく、高宮はダマでテンパイを取った。これは二盃口も視野に入れたものと思われる。ただ、それだけではなかった。
村上は上図のイーシャンテン。親のこの手が実ればトップが近づく。しかし
勝又がを掴み、放銃となった。おそらくリーチがかかっていればそう簡単に出ることはなかったはずで、村上にもチャンスが訪れていたかもしれない。