チームの嫌な雰囲気を
消し去る6000オール一閃!
内川の全く隙が無い局回し
文・危険な鬼太郎【金曜臨時ライター】2022年 11月 18日
最近ではMリーグの多くの選手が自身の試合後に牌譜検討をyoutubeで行う事が増えてきた。
例えば渋川の配信は積極的に視聴者のコメントを拾って自身の思考を解説していくので非常に勉強になる。Mリーグが無い水曜日辺りに暇だなと思っている人は自分の好きな選手の牌譜検討を見るのも良い息抜きになるかもしれない。
第1試合
東家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)
南家:内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:東城りお(セガサミーフェニックス)
北家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
東2局2本場 親 内川 ドラ
優がポンの後、続けざまにもポンしていち早く聴牌にたどり着く。
とりあえずはカンのノミ手の聴牌。もちろん優にしてみればこの手はまだ最終系ではなく、トイトイ変化を強く見て高打点の変化を見ている。
しかしすぐに親の内川から超ド級のリーチ宣言がかかる。
高めタンヤオのピンフ一盃口赤のフリテン待ち。をツモれば裏を見ずとも跳満の大物手。是が非でもこの手はアガリたい。
この内川のリーチに対して安全牌が無いので、しばらく押していた優がを掴んで小考。
は内川のリーチの中筋だが宣言牌がの為切りづらく、手の内に安全牌と呼べる牌はしかない。
故に優の雀風を考えれば内川に通っていない筋はまだまだあるし、巡目も早いのでぐらいは押すかなと思いきや、
ここは打。さすがにカン待ちではドラが絡むかもしれないど真ん中のは勝負できないか。それにこうしておけば仮にドラのを掴んだときにも粘れるので、優の強気な聴牌外しに見える。
しかし巡目が進み、をツモると優は
を切り飛ばしての聴牌を取る。手の内全ての牌が危険牌なのでを切ったものの、が親の内川の現物なのでこの待ちは十分勝機のある待ちに見える。
しかし… この局を制したのは勝負をした優ではなくフリテンリーチを掛けた内川!
高めのをツモってリーチ、ツモ、タンヤオ、ピンフ、一盃口、赤の6000オールのツモアガリ。チームが最下位に落ちた今となっては、内川もいつまでもコツコツと点棒を稼いでいる暇はないか。
東4局1本場 供託2本 親 優 ドラ
松ヶ瀬が大きな体から序盤に優に切られたをのカンチャンの形でチー!
ホンイツを狙って中打点のアガリと供託の回収を狙う。
さらに東城から切られたもポンし、
端っこと字牌が集まっているマズマズ強い形のイーシャンテンの形になる。この松ヶ瀬の仕掛けを見て急いだのがトップ目の内川。
この到底アガレそうもない手で初牌のを打ちだす。マンズがまだ河に余っていない松ヶ瀬はまだ聴牌して無さそうなので、松ヶ瀬へのアシスト込みの打牌に見える。
トップ目の内川が何よりも恐れるのは親の連荘。積極的に局回しに奔走している。
その後、松ヶ瀬はもカンチャンの形のでチーして聴牌にたどり着くものの…。
松ヶ瀬の手にアガリ牌が来ることなく、さらに内川も仕掛けを駆使してマンズを手の内に抑えて聴牌を取り切る事に成功する。
こうして内川は点棒を積み重ねた後もコツコツと失点をせずに加点を続けた為、南の1局では東城のリーチに対して追っかけリーチをし、
このマンガンを振り込んだものの大勢にさして大きな影響はなく、無事にチームに久しぶりのトップを持ち帰ることに成功した。
トップを取ったインタビューの席では、まったくチームの成績を意識していないと語っていた内川。まだまだ20戦以上こなしてとは言え序盤戦。
一時期はマイナス400ポイントまで沈んでいたドリブンズが復調し、どのチームがここから抜け出すのか? まったく読めなくなってきた今期のMリーグ。