ラス前、トップ目の私はさらに加点を目指して序盤にリーチ。
すかさず下家の2着目の常連さんが追いかけ。
逆転のチャンスを捕まえようとする、フリーのベテランです。
一発で私が掴んでマンガン。
リーチ棒込みで往復18000点の見事な逆転トップ目です。
この方のリーチはラス転落のリスクを背負っての勝負ですが、充分リターンが見込める。
序盤のリーチは一番乗りが理想ですが、二番手までは勝ち組のリスク集団だと割り切りましょう。
相手のリーチ一発のタイミングで追いついたら、たいていの牌は勝負。
自分が先行リーチのつもりで、ツモ切りのつもりで勝負。
さてオーラス、私のトップ条件はハネツモかマン直。
「リーチ」
私ではなく親リーです。
見事4000の1枚オールと、私がラス前に目指したパターンを、完全にやられてしまいました。
ツモ ドラ
テンパイですがこれってリーチしないだけでなく、出てもアガらないし、ツモってもアガりませんよね。
なので切り。
この後引いて再度テンパイ取りもしませんよね。
フリー麻雀では、赤切りは捨て牌を極端に弱くしてしまうので、多少無理してでも使い切りましょう。
中盤ゼロメンツで3トイツ以下はまずダメ。
ツモ ドラ
こんな放銃候補だらけに、私もいつの間にかなっていることが多い。
いくらシャンテンを進めても1シャンテンまでは無価値。
クズ手でリーチを受けるのは最悪。
合わせ打ちで安全牌を温存しておきましょう。
ツモ ドラ
中盤の好形の1シャンテン。
こうなるとリーチを目ざして全ツッパ確定です。
切りの後引きでさらに降りる理由無しとテンションがアガります。
私なんか血圧まで上がってそう。
それがOKなのは中盤まで。
終盤になって攻撃を受けたら、たとえテンパイしてもクールダウンが正解。
でもテンションや血圧って、すぐには下がらないんですよね。
(文:山崎一夫/イラスト:西原理恵子■初出「近代麻雀」2019年4月号)
●西原理恵子公式HP「鳥頭の城」⇒ http://www.toriatama.net/
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