神域の空に、
朝郎(ぼら)け
艱難辛苦乗り越えた先で
朝陽にいなは
とても綺麗に笑っていた
神域リーグ第5節。
ついに今年の神域リーグも、折り返しを迎えている。
ここまでを追いかけている神域ファンの方々はもちろん知っていると思うが、チームポイントランキングを確認しておこう。
首位争いは、アキレスとヘラクレスが白熱している。
白雪レイドと空星きらめという現状のMVP候補2人がいることもあり、チームの士気も高い。
一方厳しい展開を強いられているのが、グラディウスだ。
トップは監督の渋川がとった1度きり。積み重なった負債は、300を超えている。
今日の先発を任されたのは、朝陽にいな。
彼女が前節、どんな不運にあったかを知らない人は少ないはず。
もし万が一知らない方がいたら、前節の記事を参考にしてほしい。
状況は苦しい。それでも、やることは変わらない。
決して折れることのないグラディウスの戦姫が、再び戦場へと赴いた。
第13試合
東家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
南家 緑仙 (チームヘラクレス)
西家 白雪レイド (チームアキレス)
北家 朝陽にいな (チームグラディウス)
東1局1本場
先制テンパイは親のルイス。
をポンして2000点のテンパイ。打点はそこまで高くないが、待ちは優秀。
供託されているリーチ棒も回収できると思えば、良いテンパイだろう。が暗刻で入っていて防御力も高い。
そこに追い付いたのが、朝陽だった。
カンを引き入れて、テンパイ。
リーチのみで、待ちも悪い。リーチをしない選択肢もありそうだが。
ここは強気にリーチへ踏み切った。
は1枚切れの字牌で、他家から打たれやすい牌。
待ちが少ない状態でリーチをするのは怖いが、リーチには利点がいくつかある。
まずは、他者をオリに回らせることができる事。
事実、先制テンパイだったルイスはドラのを一発で掴まされ、オリを選んだ。
リーチのメリットはこれだけではない。
裏ドラを見る権利を得られること!
緑仙から出た狙いの南を捉え、そして裏ドラが3枚。
3枚乗ったのは幸運だが、この裏ドラを見る機会を得られたのは朝陽が踏み込んだからこそ。
まずは8000点の先制パンチで朝陽がリードを奪う。
流局を挟んだ東2局1本場。
ただ、このまま眺めているだけでトップを取れるほど神域リーグという舞台が甘くないことは、朝陽もよくわかっている。
セーフティリードには程遠い。
朝陽はこの手をホンイツに決め、からチー発進。
良い進行だと思う。から行きたくなるところだが、むしろ字牌のを抱えて進行できるこの方が望ましい。
しかしこの局先制したのは親の緑仙だった。
を引き入れてのテンパイは、絶好の待ち。
迷いなくリーチへ。この時緑仙のは山になんと7枚も残っていた。
そこにルイスが追い付いた。を暗刻にしての待ち。
相手は親だが、自分はリャンメンでかつ、ドラを1枚使っている。
ここは、リーチで追いかける。
このルイスのも、山に3枚。
7対3のめくり合いは……