「次は決勝卓で…」大舞台で見せた宮内こずえの恩返し 麻雀最強戦2021「ファイナル1st Stage」観戦記【A卓】

「次は決勝卓で…」

大舞台で見せた

宮内こずえの恩返し

【A卓】担当記者:越野智紀 2020年12月11日(土)

1st Stage A卓の出場選手は

ザ・リベンジ優勝・仲田加南

男子プロ超技能バトル優勝・仲林圭

女流プロMの城壁優勝・宮内こずえ

男子プロ一撃必殺優勝・瀬戸熊直樹

以上の4名。

東1局

ソーズのホンイツで仕掛けた親の仲林に対し

【1ソウ】【5ソウ】【中】と押して仲田はリーチで真っ向勝負にでます。

開局からの熱い戦いに盛り上がりを見せましたが、この局は仲田の一人テンパイで流局。

いつもの仲田と比較すると少しアクセルを踏むのは早い印象でした。

立ち上がり違和感の見えた仲田でしたが、東2局1本場

【北】をポンしていた仲林に対し、「押し返せる形ではないのに漠然と手を進めてしまった」という【東】切り。

その仕掛けに対し、押している瀬戸熊からテンパイ気配を感じていたのに「緩く打ってしまった」という【3ピン】での放銃。

仲田自身が敗因に挙げた局でしたが、二人通過の1回勝負で9,600の放銃はあまりにも痛すぎました。

このアガリに背中を押された瀬戸熊がリードする展開で局は進んでいきましたが、オーラス安全圏に入っていたのは

純白の牌奏者こと宮内こずえ

事前の予想では10%と厳しく見られていた宮内でしたが、南3局の親番で

カン【7ソウ】のテンパイ外しから【2ピン】【5ピン】【8ピン】に発展したリーチを仲林からアガリ

仲田からはメンゼンチンイツをかわしてのピンフと一人ずつ倒していくと

さらに連荘を重ね、瀬戸熊をかわして明日の2nd Stageへの切符を1枚確保することに成功。

鮮やかな牌奏ぶりに抜き去られた瀬戸熊でしたが、勝負所で手順も所作も捻りながらの【7マン】ツモ。

宮内の親を自力で落とし、逃げる二人にとっては最高の展開でオーラスに突入しました。

二人通過のルールで点数に余裕のある二人が上家下家に並ばれることは、追いかける二人にとって相当厳しい状況と言えます。

多少の放銃は厭わず全力でアシストされては手も足も出ずに勝負が終わりかねないからです。

そんな光が見えない場所にいても、思考を止めた安易な形作りに走らないのが仲田の良いところ。

南4局、瀬戸熊の下家に入った宮内がさっそくのカン【7ソウ】チー。

マンズとピンズのリャンメンターツが残るアシストを受けやすい万全のイーシャンテンです。

この宮内が構えたお決まりでいて最強の布陣に仲田は抗います。

ここから目一杯行かずに【5マン】先切りの選択。

宮内は【5マン】【8マン】【5ピン】【8ピン】のイーシャンテンで、次巡にも【5マン】がロン牌になっていてもおかしくありません。

さらに瀬戸熊の手に【5マン】があった場合「親の現物は残しておいて、場が煮詰まってきたらアシストに使おう」と他の危険牌よりも後回しにされやすく、宮内の手の進行を遅くする可能性があります。

その後、瀬戸熊から出た【5ピン】を仕掛けた宮内の【5マン】【8マン】待ちのテンパイが入ります。

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