【 #神域リーグ2023 第5節第14試合観戦記】リーチの恐怖を乗り越えろ 緑仙 志願のリベンジマッチ【文 #後藤哲冶 】

リーチの恐怖を乗り越えろ
緑仙、
志願のリベンジマッチ

第13試合、チームヘラクレスの先発を任されたのは、緑仙だった。

絶好調のチームの勢いに乗るべく出陣した緑仙だったがしかし、リーチはことごとく空振り、放銃も重なってしまい、ハコ下のラスに沈んでしまう。

それでも、インタビュー時に監督の松本吉弘から次戦も行けるかを聞かれると。

「行きます行きます。行かせてください」

と力強く答えた。

チームヘラクレスに所属する選手の中で、まだトップを取れていないのが、緑仙。
絶好調の空星きらめを筆頭に、選手全員がプラスを獲得する中、緑仙だけがマイナス。
気持ち的にも、チームに貢献したいという想いは強いはず。

自分の負けは、自分で取り返す。
緑仙のリベンジマッチが始まろうとしていた。

第14試合
東家 渋谷ハル  (チームアキレス)
南家 天宮こころ (チームゼウス)
西家 天開司   (チームグラディウス)
北家 緑仙    (チームヘラクレス)

まず序盤先手をとったのは、渋谷だった。
東1局のリーチこそ流局となってしまうが、続く1本場

【發】ドラ赤の5800を、テンパイした天宮のリーチ宣言牌で討ち取る。
これで勢いを作ると。

2本場では難しい手牌を難なく捌いていく。
この局面もさほど時間を使わず打【6マン】とできるのは雀力がある証拠。
いわゆる二度受けになっているマンズを払いながら、瞬間【赤5マン】を引いたら雀頭に使える構想だ。
麻雀はじめたてには、とてもではないが思えない。

天宮からの先制リーチを受けるも、これを押し切って2600オール。
序盤で渋谷がリードを稼ぐことに成功した。

東1局3本場

もうひとり。負けられない男がいた。
天開司。グラディウスに所属する彼もまた、ここまで圧倒的不運に泣かされてきた打ち手のひとり。
今日の初戦、チームメイトの朝陽にいながトップを持ち帰ってくれた。
ここは是非とも、トップで続きたい。

ぱっとしなかった配牌だったが、4巡で超魅力的な手牌へと化けた。
カン【5ソウ】を引き入れての、【中】ドラドラ【3マン】【6マン】リーチ。
打点も待ちも十分。当然のリーチ。

そしてここに、緑仙が追い付く。赤を1枚従えてのリャンメン待ちとなれば、もちろん追っかけリーチ。
5巡目にして2人リーチとなったこの局の結末は。

緑仙のツモアガリ。
第13試合では苦しんだ緑仙が、裏ドラを1枚乗せての2000、4000で、トップ目の渋谷に近づく。

東2局

緑仙がアガれば、天開も魅せる。
親の天宮の先制リーチを受けた後に、チートイツドラドラのテンパイ。

【發】チートイツの待ちとして優秀だが、その時出ていく6pは天宮に通っていない。
【發】を切って、比較的安全に【6ピン】待ちにする手もある。
天開の指が、【發】【6ピン】の間を行き来する。
難しい、選択。

「リーチだろ……!」

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