手牌と思惑の嵐の中で 村上淳がつなぎ照らした一筋の光【Mリーグ2022-23観戦記2/23】担当記者:東川亮

最後に、彼女についても触れておきたい。今回の観戦記に、茅森早香の名前が全く出なかったことにはお気づきだろうか。

もちろん、記事を構成する上で意図的にそうしたところもある。ただいかんせん、茅森はこの試合、本当に手が入らなかった。親番でのシャンポン待ちリーチがあったにせよ、まともに戦えないから守備的にならざるを得ず、故にアガリも放銃もゼロという、消化不良な一戦になってしまった。もちろん麻雀にはそういうこともよくあるのだが、それが今でなくてもいいではないか、というフェニックスファンの思いもよく分かる。残り14戦、フェニックスが再び羽ばたくために、茅森の爆発力が必要になるときは必ず来るはずだ。そのときには、この日ためこんだフラストレーションを思うぞんぶん打点に変えていただきたい。

皆さんの愛情が、選手たちの力となる

今シーズンの山場と目された1日は、ドリブンズの連勝で終わった。ポイント差がグッとつまり、いよいよどこが生き残るか、どこが散るか、予測不能な展開になってきつつある。特に、この日対局した4チームのファンのみなさんはきっと、気の休まらない日々を過ごすことだろう。

もちろん、試合中の応援の声が直接選手に聞こえることはない。
応援によって積まれている麻雀牌が変わることも、99.999%ないだろう。
しかしそれでも、ファンの皆さんには最後まで熱く温かく、選手たちを応援していただきたい。
直接でも、配信やSNSを通じてでも、きっとその声は選手に届き、力となる。
チームや選手を信じる気持ち、愛情は、きっとMリーグをさらにかけがえのないものにしてくれるはずだ。

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