「奇跡」を「現実」に　園田賢が魅せる「生存」への「執念」【Mリーグ2022-23観戦記3／6】担当記者:徳岡明信

親の瑞原の勝ち！　安目ツモだが僥倖の裏裏で4000オール。
第1試合の仲林のトップに続いて勢いに乗れるか！？

この後、高宮が２局連続で小刻みにアガって瑞原に迫っていき迎えた東4局。

絶好のカンを引き入れて園田がのリーチ。

ここでも背後から追う者が現れる。

ドラのを赤含みで暗刻にしている瑞原。トップ目からカン待ちで園田に襲い掛かる。

(あぁ～…明奈ちゃん来ちゃうのね…)

しかしここは枚数で上回っていた園田が順当に勝利。
裏裏のオマケ付きでトップ目から8000点の直撃で原点付近まで復活する。

なんなん？
マクラーレン
全米が泣いた

数々のパワーワードと共に不運の代名詞に挙げられてきた園田。
いやいや、今日の園田は一味違うぞ。

次局の南1局では、

5巡目に高め三色のリーチ。
迷いなくスルスルと完成したこの手を…

しっかり高めでアガっていくぅぅううう！
山に４枚とも丸々残っていたを力強くツモリ上げて3000/6000の加点。
ここでトップ目に躍り出る。

喉から出る程欲しいトップに今日も手がかかった。
このまま逃げ切れるか！？

しかし、そう上手くはいかないのも麻雀だ。

南2局。瑞原が再び園田を交わす4000オール。

この局の道中でも、園田はトップへの執念を強く主張してくれた。

安全牌はのみ。を抜いてしまってもこの後が続かない。
打牌候補としてはかのどちらかに見える。

とのトイツ落としの選択を見てみよう。

どちらも無筋なのだが、は１枚切れでシャンポンの可能性が無い。
はが通っているのでリャンメンだと47ｍにしか当たらないのだが
宣言牌がでも見えていないのでを切りたくなる人が多いと思う。
しかしチーム状況も加味すると、打で456の三色も追いながらの進行をしたい。

(よかった～…通った～…)

点棒状況的には絶対に向かいたくない親のリーチだが、
この親リーチに危険度の高い選択をして立ち向かう園田の姿に
「1点でも多いトップを絶対に持ち帰る」
強い意志を感じた。

この後流局を挟んで南2局2本場

少し時間はかかったが、赤ドラ抱えた園田がやっとテンパイ。
形はやや不満だが、なりふり構ってはいられない。力を振り絞ってリーチに向かう。

東城もテンパイ。
待ちは園田と同じくだ。

瑞原の腕の先で苦しそうな表情を浮かべる東城。
未だアガリ無しの厳しいラス目。
彼女も園田と同じく
チームメイトやサポーターの期待を一心に背負い、生き残りを賭けた戦いの戦場に立っている。