オフェンスNo.1の看板は今日限り降ろしてもらう。おれじゃない、ウチの日向がやる【Mリーグ2022-23観戦記3/14】担当記者:越野智紀

オフェンスNo.1の看板は
今日限り降ろしてもらう。
おれじゃない、
ウチの日向がやる

文・越野智紀【火曜担当ライター】2023年3月14日

第2試合

東家:二階堂瑠美EX風林火山
南家:高宮まりKONAMI麻雀格闘倶楽部
西家:鈴木優U-NEXT Pirates
北家:日向藍子渋谷ABEMAS

ここまで何度も喰らい付いてきた下位のチームを再び突き放し、セミファイナル進出の6チームがだいぶ固まってきた状況に

一安心の4チーム。
残りのレギュラーシーズンはセミファイナル最終日で試合の組まれるチーム4位以内であったり、ポイントの積み重ねや個人記録など… それぞれの目標を達成するための試合になりそうです。

東1局
「ツモ」

一発目に持ってきた牌が鮮明に映し出される前に聞こえてきた光速の発声。

この試合は鈴木優選手のリーチ一発ツモ【白】ドラ2裏のハネ満から始まりました。

U-NEXT Piratesが引かされた2月14日の連続4着の分の御返しをしたい優選手でしたが、東2局

降りていたところ、最後のツモ番で完全に手詰まり。
親の高宮選手のリーチに【5マン】は現物でしたが、仕掛けていた日向選手から危険な匂い。
【5ソウ】【6ソウ】と持っている優選手の目からは日向選手が終盤に切った【7ソウ】はノーチャンスの牌でないことがわかり、高宮選手に対して残りの無筋が【3マン】【6マン】【9マン】【4マン】【7マン】【1ソウ】【4ソウ】【7ソウ】【2ソウ】【5ソウ】【3ソウ】【6ソウ】という状況の中で切られた【7ソウ】は強烈に光って見えました。

実際に日向選手は【6マン】【9マン】待ちの満貫テンパイ。

優選手の手牌は
【3マン】【3マン】【4マン】【5マン】【6マン】【6マン】【8マン】【9マン】【2ピン】【1ソウ】【4ソウ】【5ソウ】【赤5ソウ】【6ソウ】
この14枚。
ここから高宮選手への無筋の牌を消すと
【5マン】【8マン】【2ピン】
日向選手への無筋の牌を消すと
【2ピン】

高宮選手が【8ソウ】の後に【1ピン】手出ししていることが少し気になりますが、リーチ宣言牌付近で【2ピン】とのシャンポンの相方になりそうな牌が【4マン】ぐらいしかなく、その【4マン】は2枚見え。

そもそも他に選択肢は無いので【2ピン】切りになるのですが

これが【7マン】とのシャンポンに掴まって7,700の放銃という不運な結末。
【2マン】【3マン】【4マン】【5マン】【7マン】【7マン】【2ピン】【2ピン】からの【2マン】切り。
【2マン】の関連牌と【2ピン】のシャンポンが出てくるケース、ありましたね。

これで時代は高宮選手へと移り、東2局1本場

【北】【白】とポンした優選手に対し、この手は勝負に値するとドラの【東】を切ると

連続でのアガリ、少しずつトップへと近づいていきます。

東2局2本場

序盤に【7ピン】を切っていた日向選手が【8ピン】をリャンメンで仕掛けて再び【7ピン】切り。
【7ピン】は全方向に危険な牌。
日向選手の手に価値がなければ自分で切っている【7ピン】【6ピン】【7ピン】【7ピン】の形では残さなそうだなと、全員が警戒態勢に入りました。

こういった一度切った縦の受けを引き戻して採用している人にありがちな状況は、雀頭の部分がメンツと複合して良形に変化した場合です。
1枚目の【7ピン】を切った直後に【1マン】のトイツ落としが入っているので、【3ソウ】【3ソウ】【3ソウ】【赤5ソウ】のような形に【4ソウ】を引いて【1マン】を落してタンヤオへ。
これなら後に引き戻した【7ピン】を採用して【3ソウ】【3ソウ】【3ソウ】【4ソウ】【赤5ソウ】【6ピン】【7ピン】【7ピン】の形になっていてもそこまで違和感がありません。

実際の日向選手の手はもう少し複雑な形で

ピンズが複合形のメンゼン良形イーシャンテンから

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