七対子か、七対子以外か【Mリーグ2022-23ファイナル観戦記5／11】担当記者：ゆうせー

ただ、を手出ししてきた萩原がを持っていそうで単騎待ちの可能性は低めだということ、赤5待ちならダマにしている可能性も高いこと、よほど七対子一本でないと手出し３つ前のところでからを切らないだろうこと(元々手に赤があるとして)、これらから単騎も薄いだろうとは考えられる。

「よりいい待ちの、ドラ単騎かが本命だ」

と白鳥はインタビューで読み切っていたが、それにしても、Mリーグファイナルのこの舞台で、自分の読みと一蓮托生出来るのが白鳥の凄いところだ。

ちなみに、少し戻した、

この場面で白鳥はを押している。七対子であるとすれば、勝又はを先切りしているので、は「よりいい待ち」になるのだが、この時点では全部見えている数牌の種類が少ないため、七対子の濃度はまだ高くない。

枯れているのは、

くらいなので、マンズの上目(数字の大きい方)やソウズの上目が残っている。この時点ではメンツ手の可能性も多分に考えた上で、白鳥はを切って攻めたのだろう。

この局のプッシュで、白鳥は、

テンパイ料をもぎ取ることに成功する。

もちろんこのあと紆余曲折はあったが、ここでの加点がオーラスに、

なんでもアガればトップという、自身の条件の軽さに結びついたとも考えられる。

白鳥は、

タンヤオのみの1000点で発進し、

萩原から赤でとらえて2000点。

渋谷ABEMASに貴重な２勝目をもたらした。

白鳥の勝利で、

渋谷ABEMASはとうとう首位に。２戦目も松本がデイリーダブルとなるトップを決めて、ABEMASが一歩抜け出す格好となった。

Mリーグ創設以降、ずっとファイナルに残っている渋谷ABEMAS。だが、不思議なことにまだ頂点に立ったことはない。

無冠の帝王は今年で返上だ。

今選手達の目には、

優勝以外、見えていないだろう。