セガサミーフェニックスの
新規獲得選手は?
近藤誠一新監督に直撃
Mリーグ2022-23シーズン終了後、セガサミーフェニックスは長年チームを引っ張ってきた近藤誠一の勇退と新監督就任を発表した。監督として新たにスタートを切る近藤にとって、6月30日に開催されるドラフト会議における新選手の獲得は、最初の大きな仕事となる。近藤は監督として、どんな選手の獲得を思い描いているのか。話を聞いた。
──本題に入る前に、今の体調はいかがでしょうか。
日によって良かったりそうでなかったりはしますが、シーズン中よりは良くなっていると感じます。
──それであれば良かったです、ファンのみなさんも安心すると思います。今回、セガサミーフェニックスは近藤選手に代わる新しい男性選手を獲得することになります。チームで長くご活躍された身として、フェニックスに入る男性選手に求めたいこと、こういう選手に来てほしい、という点はいかがでしょうか。
やっぱり、フェニックスのカラーに合っているような人であってほしいと思います。特に打ち筋などは各選手に独特なものがあると思いますが、新しい人にもそういうものを持って臨んでもらえたらなと。「こういうふうに打ったらこの人らしいな」と思ってもらえるような、極端に言うと「教科書通りではない」という言い方もできると思いますが、そういうものがあってほしいですね。そして当然、勝ってほしいです。また、チーム内においては雰囲気づくりの面、みんな個性が強いので、そこでうまくやっていける人を望んでいます。
──ある程度キャリアのある選手か、若い選手か、というところについては。
どちらもいいところがあるので、どちらがというのは難しいと思います。ベテラン選手の落ち着いたところもチームにとっては必要だと思いますし、逆に一気に若返ったほうが、という考えももちろん持っています。長い目で将来を見据えたときは、そちらのほうが優位になるのではないか、という考えもあります。
──ドラフトまでしばらく日がありますが、すでにある程度候補は決まっているのでしょうか。
そうですね。ただ、チームによってやり方が全然違うと思いますが、セガサミーフェニックスに関しては監督、ときに選手から希望みたいなものをお伝えすることはありますけれども、最終的には会社が決めることになります。
──候補者の選定も会社サイドで行われるのでしょうか。
それは双方ですね。会社からも出て来ますし、自分からも複数の名前を挙げて、やりとりはありました。選手であっても監督であっても、自分が絶対にこの人がいいと思っていたとしても、会社としての考えとマッチするかが大切になります。
──近藤監督がイメージする選手を獲得できたとして、新しいセガサミーフェニックスはどんな感じになっていきそうですか。
今持っているフェニックスの雰囲気はすごく大事にしてやっていきたいので、新加入選手にもそういうことを意識してほしいと思っています。
──となると雀力だけではなく、パーソナリティも重要視される、ということですね。
そうですね。やっぱりMリーグ自体もそうですし、特にその中でもフェニックスのイメージとして、そういうものを大事にしてやってきていると思っていますので、パーソナリティはとても大切だと感じています。
──男性1人、女性3人のチームなので、入る人としては大変なところがあると思いますし、そこで近藤監督のサポートが重要になるところもあると思います。
3人とも個性はありますが、自分のときもそうでしたけど、全然心配することはないと思います。関係性だけ大事にできれば、3人ともすごく優しいですし、いい関係はすぐにできると思います。
──獲得する選手の団体は意識されますか。
個人的には、できれば最高位戦の選手で、と考えています。それはあくまで自分の希望ではありますが。チーム構成としても、今まで連盟さんと最高位戦が2人:2人なので、そこは保ったほうがいいんじゃないかなと思っています。
──最後に、新生フェニックスのどういうところを楽しみにしてほしいですか。
やっぱり、ドラマチックな場面を期待していただきたいですね。
──ドラマチックな勝ち方をして、控え室に帰ったら近藤監督がいる、というシーンも。
たまにいる、みたいな感じですかね(笑)。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。