【Mリーグ2023-24 ドラフト会議】赤坂ドリブンズ 越山剛監督 囲み取材

6月30日、Mリーグ2023-24シーズンのドラフト会議が行われ、赤坂ドリブンズ浅見真紀渡辺太(共に最高位戦日本プロ麻雀協会)を指名し、交渉権を獲得した。ドラフト会議終了後、越山剛監督がメディアからの質問に応じ、両選手指名の経緯などを語った。

-まず、浅見真紀プロ指名の経緯から教えてください。

麻雀が強いとか、強くなるにはどんな要素が必要か、いろいろあってこれとは一概に言えませんが、我々のチームとしては論理的思考力が必要だろうと考えています。
不完全情報ゲームだけど牌の数や種類は決まっている、それがベースにあり、けれども麻雀は答えが誰も分からない中でチーム全員で強くなっていく、成長していく必要があって、だから4人で戦うMリーグは楽しいと思います。Mリーグは4人のチームで切磋琢磨して情報交換をして、意見をぶつけ合って強くなっていくところが必要だなと、改めて思いました。
そういった意味で彼女はそういうことができる論理的思考力の高さがすごくありますし、彼女はトライアウトで課した2回の試験で、似たような問題を出したのですが、二次試験では間違えた問題を完璧にできていたんです。そういう姿勢みたいなところ、彼女は「同じ問題がきっと出るだろう」と予測していたと思いますし、それを含めてちゃんとやってきたところで、彼女の成長していく力や姿勢みたいなものが表れていると感じました。そういう姿勢がずっと続いていくことで、より彼女はみんなで一緒に強くなっていって、ポイントを獲得できる選手になってくれると思います。

また、最高位戦の在籍も長く、園田やたろうとは面識もあって、彼女がもともと持っている性格みたいなものも含めて、いい空気を作り出せると思います。Mリーグはクラブハウスの狭い空間で週に2日、何時間も過ごして、時には悪いことも続く中で、クラブハウスの空気が悪いから負けるということではないと思いますけど、それでもいいほうがいい選択が生まれやすいのではないかと思うところもあるので、そういったところもすごく期待できる選手だと思います。ウチの猛獣使いになってくれるのではないかと思っています。

-論理的思考力を求めるところはドリブンズらしさを感じます。

実際には麻雀もやって牌譜も見て、一つひとつの選択について聞くところもやりました。悪あがきなのかもしれないですし、正しいかどうか分かりませんが、僕たちが悔いのない選択をしたいと思ったときに、ウチはそうだった、ということですね。

-渡辺太プロはネット麻雀の雄というところですが、園田選手とたろう選手の意見も聞かれたのでしょうか。

どの選手を取るかは僕だけでは絶対に決められないので、もちろん彼らにも相談はしました。
渡辺太がいいのではないかという話をしたときに、すぐに賛同してくれたところがあったので、そこに関して迷いはありませんでした。あれだけたくさん打ってあれだけ安定した成績を出し続けるのはすごいことだと思います。
天鳳は本当に難しいし大変だと思いますけど、それであれだけの成績を残しているのは、よほど麻雀が好きなんだろうと、そしてただ好きでやっているだけではなくいろいろな研究をずっと重ねてきた、その部分で言うと、プロでずっと実績を積み重ねてきた選手と同じくらい、尊敬に値する選手だと思っています。彼は2月27日にプロ入りを宣言しましたが、その時からいつかは、と思っていました。ですからすごくうれしいです。

-選手の半分が入れ替わることになりましたが、チームにどんな変化をもたらしてほしいですか。

いろいろな選択があって、それに結果が伴ってくるのが麻雀ですが、その選択がどうだったのかという振り返りや、こういう選択肢があったのではないかとディスカッションするのが、チームとして強くなっていくことだと思います。
今度の選手たちもそういった意味でいろんな視点が、特に(渡辺)太の場合だと経験みたいなことも含めて出てくると思うので、今の園田とたろうも含めて強くしてくれることを期待しています。あと、太はね、可愛いですよ。かわいらしい感じがあるので、そういったところでドリブンズの好感度を上げてくれないかなと思っています(笑)。

-切磋琢磨という言葉がありましたが、出場機会は4人が横一線で競い合って勝ち取っていく、という感じになるのでしょうか。

そうですね。それは選手の納得性が必要だと思っています。別に4人で会議をやって合議はしないのですが、僕は監督としてそれぞれの360度評価、みんなが評価するのが今の会社の人事評価だと思いますが、そういった意味ではオープンにもやりますし、それぞれに自己評価を聞いたりしていく中で判断をしていきます。
試合数に関しては、みんなが納得できるバランスになっていくことが大事かなと思っています。それはみんな納得していますし、そこに性差も、キャリアの差も関係ありません。だから、渡辺の試合数が一番多くなる可能性すらあると思っていますし、それぐらい期待はしています。もちろん浅見さんもそういう可能性はあると思っています。

-「育成枠」という言葉はもうない、ということでしょうか。

「育成枠」みたいな考え方をもとに、まだ実績のない選手も入ってくるチャンスがあったらいいんじゃないか、というのが4年前です。
「育成枠」なんていうものはそもそも存在していなくて、みんなで強くならないといけないということで、みんなで育成し合うというか、みんなで成長していくことが本当に大事かなと思っています。
そういう精神はずっとあります。

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