水風呂のような冷静さとサウナ室のような熱さと 醍醐大、待望のMリーグデビュー【Mリーグ2023-24観戦記 9/19】担当記者 ZERO / 沖中祐也

水風呂モード(かわし手)継続か、サウナ室(勝負手)モード移行かを決めるということだ。

注目の新ドラは…

醍醐の手に2枚ある【4ピン】
これで完全にサウナ室モードだ!!

親の仲林からリーチが入るものの

一発で【5ピン】をプッシュ!(というより安全牌がない)
さらに【6ピン】も押したあとに持ってきたのが

【7マン】
相変わらず安全牌がない中で、醍醐は【2マン】を切った。

これ、【2マン】を切って押すのと【7マン】を切って押すのとで、変わらないと思っている人は大間違いである。

【2マン】【2マン】【4マン】【5マン】【6マン】【7マン】の部分は【2マン】を勝負しておけば、次に【4マン】【5マン】【6マン】【7マン】【8マン】をツモったときに通した【2マン】を切ってテンパイを維持できる。
一方で【7マン】を切ってしまうと、それができず、また新たな無筋を勝負するはめになる。

サウナ室プッシュの中にも水風呂の冷静さを垣間見る。

最近のサウナでは「ロウリュ」が流行っている。
ロウリュとは、サウナストーンに水(もしくはアロマ水)をかけ、蒸気によってさらに体感温度を上げていくという行為である。

(画像はウェルビーの公式HPより https://www.wellbe.co.jp/sauna/loyly/

【2マン】を切ったあと、ツモってきたのが

【赤5ソウ】で、醍醐はこれをカン。
まさにサウナストーンに水を注ぐような行為、ロウリュカンだ!

口数が少なく、温厚な醍醐。
だが、この俺が最高峰の舞台にいないのはおかしい、と麻雀では譲らない思いを秘めている。

そのロウリュのような熱い思いをぶつける時がきたのだ。

再びリンシャン牌に手を伸ばす醍醐。

珍しくその手に力がこもっている。
こんな醍醐を見るのは本当に珍しい。

結果は…

醍醐の大きな腕は空を切り、仲林がツモアガリした。

ここから終局まで、さらに死闘が繰り広げられたのだが、結局はこのアガリが決め手になって仲林がトップ。醍醐はラスを引かされた。

普段は一戦一戦の勝ち負けに一喜一憂しない醍醐だが、この舞台の大きさと活躍のチャンスが限られていることから、久しぶりに悔しかったと語る。

サウナの話ばかりになって申し訳ないが、サウナには瞑想効果があり、過去のことをさっぱり忘れられるのが良いという。

醍醐も今日の敗戦を汗とともにさっぱり流しきり、心も体もととのえて次戦に挑むであろう。
大冒険は始まったばかりである。

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