麻雀が、瑞原明奈に牙をむいた日【Mリーグ2023-24観戦記 10/23】担当記者 東川亮

【4ピン】【赤5ピン】【5ピン】【6ピン】【6ピン】【9ピン】【9ピン】 チー【2ピン横向き】【1ピン】【3ピン】 チー【9ピン横向き】【7ピン】【8ピン】

結果としてアガリには至っていなかったのだが、打点的価値、そして見た目枚数でも【5ピン】【8ピン】より【4ピン】【7ピン】のほうが1枚多いので、確定の倍満に受けてもよかったのではないか、とは思った。ただ、この辺りは個人でも見返すし、きっとチーム内でもいろいろな意見交換があるはずだ。

そして瑞原にも、良い場面が全くないわけではなかった。東1局1本場、親の高宮がオタ風【南】をポン、中田が【1マン】ポンに続いて高宮の切ったドラ【3マン】をチーしたところで、1シャンテンから手を壊す暗刻の【7ソウ】切り。

【東】【中】がもう打てないとなれば、手の形に甘えずしっかりとオリる。形や打点が伴っていなければ、このくらいの守備は当たり前のようにできる打ち手だ。だからこそ、今回は繰り返される放銃の残酷さが際立った、ということもあるかもしれない。

いずれにせよ、瑞原にはかつてない逆風が吹いた試合だった。個人的には、瑞原は対戦相手に負けたと言うより、「麻雀」というゲームにおいてしばしば起きる事象の偏りに負けた、という印象を受けた。

麻雀をある程度打ったことがある人なら誰しも経験しているはずの、何をやってもダメな日。それが瑞原にとっての2023年10月23日だった、ということだ。もちろん、麻雀においてはそういうことがあり得るのも、彼女は理解した上で戦っている。

半月の夜、麻雀が瑞原に牙をむいた日。その痛手をどのように受け入れ今後の糧としていくのか。彼女が力強く立ち上がり再びトップを獲得する姿を、パイレーツクルーは願っている。

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