噛み締めた唇、瀬戸熊直樹が戦い抜いた末にあるのは…【Mリーグ2023-24観戦記 12/25】担当記者 #徳岡明信

伊達VS瀬戸熊の第二ラウンド
またしても制したのは伊達であった。
安目ながらも2600オールは2700オールで頭1つ抜け出す事に成功する。

さぁこうなるとどこまでもアガリに向かって貪欲に突き進むのが伊達だ。

東1局2本場

前局と同じ【東】【中】の仕掛け。
しかし今回は【赤5ピン】が手牌にあり、12000はほぼ確約されている。
ドラの【6マン】も先に処理して全力でアガリに向かう。

次巡、すぐに【4ソウ】を引き入れテンパイ。

他3者からの目線としては
ドラの【6マン】手出し→1枚切れの【白】手出し

ダブ【東】【中】の5800点が目に見えている仕掛けで
残りの手の内にドラや赤が無いのであれば【6マン】は引っ張って満貫を目指したい。
しかしドラの【6マン】よりも1枚切れの【白】が後に手から出て来たという事は
手の内に既にドラや赤があり打点は確保されているので
「安全度を優先した手順で進行した」
という可能性が高くなる。

上記のケースの切り順だと、12000点の可能性が非常に高くなるのでうかつには前に出辛い。

瀬戸熊のこの手。
前々局と前局の結果も踏まえると瀬戸熊ならリーチとしてぶつけにいきたい手のはずだ。
しかし伊達が満貫の手濃厚な現状、伊達の筋となっている【3マン】でここは交わしにいく選択を余儀なくされた。
(【2マン】【4マン】【6マン】から【6マン】を先に切って安全度の高い【白】を持つ手順は想定し辛いので、伊達に対して【3マン】は切りやすい牌である)

テンパイ→外し→テンパイと粘る小林。
伊達に無筋の【5ソウ】を持ってきた。

前述の通り伊達には【3マン】は通りそうで、
【3マン】のトイツ落としとすると、【5ソウ】周りの牌を引いてテンパイを取り切る可能性はまだ充分にある為、ここは3mのトイツ落としを選択するが…

画像20

これが瀬戸熊のダマテンに捕まってしまう。

伊達VS瀬戸熊の第3ラウンドは瀬戸熊の交し手に軍配が上がる。

長かった東1局が終わり、伊達が少し抜け出した試合展開となった。

東2局、3連勝がかかる瀬戸熊の親番。

高めダブ【東】の先制リーチ。
東1局から果敢にアガリに向かう瀬戸熊に並々ならぬ気合を感じる。
2023年の節目、尚且つチームポイントがプラスに復帰するか否かの大事なターニングポイントの戦いに気合が入らない訳が無い。

ダブ【東】を力強くツモる姿を雷電ユニバース全員が願っているであろう。

ここに追いつくは岡田。
【1ピン】を切ってテンパイを取るのは間違いなさそうだが、
問題はリーチ判断だ。

【4ピン】【6マン】は言わずもがな最高の手替わりだ。
役有りなので仮にスッと出アガれて親リーチを交わせた時も大きい。

という事でここは【1ピン】を切ってダマテンを選択する。

2巡後に【8ピン】を持ってくる。
これで絶好の手替わりの内の1つの【4ピン】引きが不要になってしまった。
手替わりの魅力が半減した今、次に追うのは局収支となる。
ここでツモ切りリーチに踏みきった。
変わりゆく状況に柔軟に対応し選択していく力が岡田の魅力だ。

しばらくツモ切りが続く【中】、瀬戸熊が最終手番で【7マン】を掴んで決着。
裏も乗り8000点のアガリとなる。

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