卓上は美女と美男と野獣の共演! 円熟味を増していく 岡田紗佳の戦い【Mリーグ2023-24観戦記 2/27】担当記者 ZERO / 沖中祐也

テンパイ枚数だけで考えると【9マン】は絶対切ってはいけない牌。
ただ、ラス目ということもあり打点がほしい局面。
【9マン】を切ることで、ドラ【1ソウ】の重なりと…

ピンズの伸びを両方残すことができる!
【5ピン】【6ピン】【6ピン】【7ピン】の部分が伸びることによってイーペーコーと678の三色が期待できるのだ。

こうして滝沢のリーチを受けた一発。

松ヶ瀬は【9マン】をツモってきた。
どうせしばらくは押すから、この【9マン】からぶっ放してもいいのかもしれない。

だが松ヶ瀬は

冷静に【北】を切った。
【北】をアンコで使うテンパイは打点的魅力に乏しいので、わざわざ一発放銃の抽選を受けるまでもない。
一発を【北】で凌いだあと…

両面をツモったら勝負だ!

リーチを宣言する松ヶ瀬の野太い声が会場に響く。

2年間不調らしい不調のなかった松ヶ瀬が、今シーズンまさかの-406.7の最下位に沈んでいる。
チームも苦しんでいる中、なんとかしたい。

たくましく鍛え上げられた右腕が牌山に伸びる。
ツモる気しかしない力強いモーション。
風をきる音。

その瞬間、頼もしい松ヶ瀬が帰ってきたように見えた。

 

松ヶ瀬、復活の狼煙を上げるかのような2000/4000が炸裂。

しかし迎えた親を岡田がサッと流し、

サクラナイツのトップで終局。
「爆運でした」
と謙虚に語る岡田だが、たしかに恵まれた部分はあったものの東1局の捌きや道中の押しに揺るがない安定感を見た。

成長を続ける中田、円熟味を増す岡田、復活の兆しをみた松ヶ瀬… まさに美女と野獣の共演をみた半荘だったが、二戦目では風林火山の亜樹がトップをとり

6~9位の差はさらに縮まる結果になった。
MVP争いを含め残り16戦、悲喜こもごものドラマがうまれる濃縮したラストバトルが始まる。

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