【 #神域リーグ2024 第10試合観戦記】リーチの怖さと、強さを知った 怜悧な視線の先に“連覇”の二文字は見えているか【文 #後藤哲冶 】

東2局1本場

緑仙はこの形から【6マン】切り。
良い打牌だ。カン【2ピン】を引いた時は即リーチを打てるようにした上で、678三色も逃さない。
【1ピン】【3ピン】の部分が重なれば、ピンフ三色が見えてくる。

狙い通り、【1ピン】を重ねて、三色は崩れたが【5ピン】を引き入れてテンパイ。
最終盤のため、ダマも十分にあるが。

「下ろそう」

小さく呟いた緑仙は、迷うことなく【7ソウ】を横に曲げた。
既にえると渋川の2人が副露を入れていて、テンパイ気配。
アガれずとも、自分のリーチによってオリてくれて、1人テンパイでも十分という判断。
強気な良い選択だ。

これを最後のツモ番で引きアガる……!
リーチの強みである裏ドラも1枚乗せて、2000、4000のツモアガリ。
これでえるをかわしてトップに立った。

東3局

親番を迎えた緑仙が更に畳みかける。
【3ピン】とドラの【8ピン】のシャンポン待ちでリーチ。アガればトップがかなり近づく高打点のリーチだ。

これに対して流石の対応を見せたのが、負けられないグラディウスの監督、渋川難波だ。
グラディウスは現状既にマイナスが200を超え、苦しい戦いが続いている。
ここは監督自らの手で、プラスを持ち帰りたい所。

【中】をポンしてテンパイだったが、直前に【3マン】が切られていて2枚見え。
ここは柔軟に【4マン】を切って、ピンズで待ちを作りに行く。

リーチが入った後に、【6ピン】を引き入れてテンパイ。
【中】ドラ3のリャンメンテンパイ。リーチ者は親といえど、これなら当然の真っ向勝負。

これを緑仙から捉えた!
これでトップ争いの行方はまたしてもわからなくなる。

流局を挟んで、南1局1本場

桜が、面白い選択を見せる。
ダブ【南】をポンしている桜。上家の渋川から出た【2ピン】をポンすればイーシャンテンだが。

なんとこれをスルー。そしてドラの【1ソウ】を重ねた……!
確かに、ここで【2ピン】をポンすると、【3ソウ】の雀頭がほぼ確定し、ドラの【1ソウ】が使えなくなってしまう。
それならば、【2ピン】はスルーして、少しでもドラの【1ソウ】を使えるルートを模索した。
ダブ【南】のみは2000点となるが、1枚でもドラを使えれば3900以上。現状微差のラス目ということもあって、大胆な選択。

【赤5ピン】を引き入れた後、【3ピン】をチーして打【2ピン】……。
本人も言っていたが、ここは【3ソウ】打ちでも良かったか。受け入れ最大は打【3ソウ】で、ドラの【1ソウ】が仮に1枚出て行ってしまったとしても、8000点の打点が確定している。

ここに先制リーチを放ったのが、緑仙だった。
ドラの【1ソウ】を2枚使っての、ピンフ高目イーペーコーのリーチは【2ピン】【5ピン】待ち。

更に親番渋川もテンパイ。
【4マン】を切ればイーペーコーだが、ここは丁寧に【7マン】切りリーチを選択。
実際に、緑仙の入り目【1マン】【4マン】【4マン】は十分に当たり得る牌だった。

そして更にここへ追い付いたのが桜……だったのだが、ここまで親の現物ということで引っ張ってしまった【2ピン】がここで打ち出されてしまう……!

緑仙が一発で捉えた!
12000のアガリは大きくトップへと近づくアガリ。

南2局

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