舞姫が見せたアガリの乱舞!
二階堂亜樹が内川幸太郎と
共に決勝卓進出
【A卓】担当記者:東川亮 2020年9月26日(土)
麻雀最強戦2020 『最強「M」トーナメント』。
この大会に出場するのはいずれも、Mリーグの8チームからドラフト1位指名を受けた強者たちだ。
いわば、各チームのエース対決と言える大会である。
Mリーグ2020の開幕まで10日を切り、Mリーグファンにとっては、今シーズンを占う上での前哨戦という位置づけで楽しまれる方も多いだろう。
・・・だが、ちょっと待ってほしい。
これは断じて「前哨戦」などではない。
一発勝負の麻雀最強戦、その「本番」である。
いずれ劣らぬスター揃いのA卓、しかし勝ち上がれるのは2名だけだ。
女性プロ雀士の第一人者と言える打ち手だが、Mリーグでは2年連続のマイナスといいところを見せられていないだけに、ここで健在をアピールしたい。
ちなみに、実の姉である二階堂瑠美プロは女性プロで唯一の最強位獲得経験者であり、亜樹が勝てば最強位姉妹の誕生となる。
「手順マエストロ」KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎。
新規参戦チーム・KADOKAWAサクラナイツのエースとして戦った1年は、彼をさらに大きく成長させたはずだ。
過去には日本プロ麻雀連盟のトーナメント戦「十段戦」で優勝、「トーナメントは得意」と自負する男は一発勝負の舞台でどのような戦いを見せるのか。
「麻雀サイボーグ」U-NEXT Pirates・小林剛。
U-NEXT Piratesの船長として、2019シーズンでは見事チームを優勝へと導いた。
特にファイナル最終戦をはじめ、勝負どころで登場した彼は、ことごとく結果を残す勝負強さを見せてきた。
次は個人タイトル、最強の船長となるために、今出港の時を迎える。
放送対局を通じて麻雀を引っ張ってきたという意味では、彼ほど麻雀界に貢献してきた人物はいないだろう。
ただ、チーム、個人として標榜する「面白い麻雀」は、勝って初めて意味を成す。
「面白くて強い麻雀」で、最強へと名乗りを上げる。
東家:小林 南家:内川 西家:亜樹 北家:萩原
全員テンパイで迎えた東1局1本場。
親の小林がタンヤオのみの1500は1800を内川からロンして初アガリを決める。
待ちなのだが、小林は直前にをポンしている。
鳴いた牌で待つというのは、相手にとっては意外に盲点となりやすい。
特にこのときの内川は七対子に向かっており、4枚目のは持つ価値のない牌だった。
鳴きによる速攻で数々のアガリをものにしてきた小林らしいテクニックで、まずは先制のジャブを浴びせた。
だが次局、内川が小林に強烈なカウンターを浴びせる。
ソーズ多めの手牌をもらうと、あれよあれよとソーズを引き入れてチンイツへ。
一発勝負、2位まで勝ち抜けというレギュレーションを考えれば、打点を稼げるときには大きく稼ぎに行くべきという判断だろう。
もちろん、これには速度的に間に合いそうだという読みもある。
そこへ小林が飛び込んでしまう。
不要なペンチャンのターツを払ったところ、を内川がチーして単騎に。
しかも内川からはまだソーズが1枚も打たれていない。
で8000は8600の放銃となってしまった。
一般的に、ペンチャンのターツはより危険度の高くなる傾向のある内側から外す方が安全だと言われている。