領域展開!「勝又健志」!!
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2024年10月17日
第2試合

東家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)
南家:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:勝又健志(EX風林火山)

スタートダッシュを決められなかった風林火山を救うべく、

「軍師」勝又健志が、足早に卓へと赴く。
東1局に、

電光石火の1000-2000を決めた勝又。

続く東2局の選択が面白い。
4巡目に、

ここから勝又は、

、
そして、

と、「ペンチャンを残して」カンチャンを払っていったのだ。
その意図を書いていくと、

現状は、手役も打点もない手だ。を切ると受け入れられる枚数は最大になるが、手牌価値と照らし合わせても防御の面で心もとない。
また、他家の河を見ても、対面にいる親の伊達や上家の萩原は、早々に役牌を切り飛ばしている。リーチを目指して手を進めている複数人いると読み取れるため、容易くブクブクには出来ない。
よって、スリムに構えるべく、ターツを払う選択になるのだが、この手はドラのを引っ張ってきた場合に、789の三色が見えてくる。
しかも、ブロックは、対面と下家の現物で構成されている、安全度の高いブロックだ。
勝又は「守備力をキープしつつ、手が高く仕上がったときだけアガリへ向かおう」という狙いで、ソウズはあえてペンチャンを残したのだろう。
という真ん中寄りのターツを早めに並べることで、他の人に「勝又は、早い手なのかな?」と考えさせる副次的な効果もある。
「を引けたらタンヤオや678のルートもあるが、手牌価値を考えると両方は追えない」
と語った勝又。
この後、

手が伸びなかった場合にはこのように、が存在したスペースに安全牌を収納することも出来る。
将来の展開まで見据えての落としだ。
この局の結末は、

萩原のリーチ一発ツモドラ赤赤、3000-6000のツモアガリであった。
追う立場になった勝又は、

下家松本のリーチを受け、端のをトイツ落としをして手牌をタンヤオに切り替える。
こうしておくと、仕掛けも効くだけでなく、

仕上がったときには、高くなって帰ってくる!

これを松本からロン、タンピンイーペーコー赤の12000は12600。

これで再び、勝又がトップ目に。
東場は、アガれそうにない局とアガれそうな局で、進行にメリハリを効かせていた勝又。
南場でも、緩急のついた打ち筋を見せてくれた。
南1局は、9巡目に、

この手格好から、