東4局1本場


マンズ重なりのテンパイがいらないならば、手牌の最高形を求め続ける。
見事なまでの三色リーチで一撃を決めにかかった。

山に2枚いたは顔を出すことなく流局。
今年の渋川はなかなかこの一撃が決まらない。
南1局2本場

親番でまたもや345の三色が見えた渋川はイーシャンテンでドラをリリースする。


この緊急事態に松本が反応し、捌きにかかる。

そうはさせまいと渋川もおおきく振りかぶってリーチを放った。

滝沢も負けじと追っかけリーチを敢行する。

勝負はすぐ付いた。
渋川が静かにを手元に寄せ、6000オール。遂に待望の一撃が出た。
南1局3本場

勢いに乗る渋川は赤含みのカンチャンを払い、三色ドラドラを目指す。三色の渋である。


ドラが2枚あるならばメンゼンに拘らず、すぐにチーテンを入れるバランスも素晴らしい。

チンイツのテンパイを入れた滝沢との一騎打ちになるかと思われたが


後方から一気に追い抜いた小林が一発ツモのハネマンを炸裂させ、渋川を射程圏内に捉える。

しかし、最後は20年前と変わらぬ速攻を決めた渋川の逃げ切り勝ちとなった。

十代を2ちゃんねるで過ごしていた頃、こんな世界が待っているなんて思いもしなかった。
今や麻雀界を代表する打ち手となった渋川が、また新たな歴史を創り始める──────
坪川義昭(つぼかわよしあき) 日本プロ麻雀協会5期前期生。雀王戦B1リーグ所属。行政書士法人石田事務所に勤務。 https://www.ishida-tomoyuki.com X(旧Twitter): @eehounotsubokku