こちらは現状4着目の瀬戸熊の手番。こちらも補足すると、2着目の小林からリーチを受けている。
そこはまるで時が止まったような、深い静寂がゆっくりと場を包み込んでいた。
恐らく私だけが感じた違和感では無かっただろう。
今日の瀬戸熊はいつも以上に何かを背負っている気がした。
思い返すと、冒頭の入場シーンでは
「パアァーン!」
実況の日吉もビックリするくらい、雷鳴のような音が鳴り響き
東1局
親・小林の→切りリーチにはカン待ちで追いかける姿…
その真意は聞こうとすれば出来たが… あえて確認しなかった。
何故なら、それは
チームメイトやスタッフ、サポートに捧げる勝利はもちろん
瀬戸熊直樹を応援するファンや後輩達に
強い姿を改めて見せる。
その事がヒシヒシと伝わって来たからだ。
瀬戸熊は今現在、自団体のリーグ戦で苦しんでいる。
それでも
前を向いて戦う姿を示す為にと危険牌を切り続けると
AIカウントでは残り1枚と表示されたを
「パアァーン!!」
と叩きつけたのであった。
そう、最後の鍋のシメは
“トルネード・ツモ”
4着から3着へ浮上する意地の一撃であった。
所作がどうとか、息遣いがどうとか正直大した問題じゃない。
“1牌”にどれだけ想いを乗せて打てているのかの方が僕は大切かな。
今日はこの特製鍋だけで心もお腹もいっぱい(1牌)だよ。(笑)
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