黒沢咲のライデンティティ
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2024年11月8日
『ライデンティティ』
最近よく聞きます。
去年は聞いたような? 聞いてないような? 今年から流行り始めた言葉でしょうか?
40歳手前になるとその辺の記憶力が低下して全く覚えてないのですが、なんとなくカッコ良いのでドンドン使っていきます。
アイデンティティの雷電バージョンみたいなことだと思ったので、まずアイデンティティとはなんなのかを調べてみました。
・アイデンティティ=自分が自分であること、他者や社会から認められているという感覚。自我同一性や存在証明。
つまり、雷電が雷電であること。という意味ですね。確かに使いやすく、素敵な言葉です。
『デイリーダブル(一日で二勝)』や『ドリブラー(ドリブンズのファン)』など急に出てきて、いつの間にかみんな使っている言葉ってたくさんあります。
オジサンは時代に置いていかれないよう、ついていくのに必死です。
さて、本日も黒沢咲選手のライデンティティを魅せてもらいましょう。
第2試合
東家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
南家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
西家:二階堂亜樹(EX風林火山)
北家:黒沢咲(TEAM RAIDEN / 雷電)
東3局
黒沢選手に素敵な配牌が入りました。
ここはサクッとドラのカンを引き入れてハネツモといきたいところ。
しかし、そうは問屋が卸しません。
今シーズン絶好調の醍醐選手からノーヒントリーチが降りかかります。
こんなは止められるはずもなく3900点の放銃となりました。
なかなか風は向かってきてくれません。
東4局
親番を迎えた黒沢選手が打点こそ不満なものの、先制リーチを打ちます。
一発目にドラのを切った亜樹選手が回っているとフリテンでテンパイ。
更に危険牌を勝負することなくツモアガリをしました。
黒沢選手やTEAM雷電に不穏な空気が漂い始めます。
南1局
が既に3枚切れてしまっているので、ソーズで2メンツは厳しそうです。
を切るか、234の三色を残す為にを切るかといったところでしょう。
これは深い…
ソーズが残った時に、と切ることによってカンの出アガリのしやすさをアップさせようという作戦です。
これぞ、黒沢選手のライデンティティってやつです。
お見事な手順でリーチといきました。
同じような手牌になっている人はいると思いますが、同じ手順を踏める人は少ないでしょう。