伝説のオーラス──そのとき「名勝負製造機」園田賢が動いた…!【Mリーグ2024-25観戦記 11/14 第2試合】担当記者 ゆうせー

【9ソウ】を河に並べた。

そして、【3ソウ】を望む園田が持ってきたのは、

【北】だ…!

これは菅原のアガリ牌。

園田は、ノータイムで、

【2ソウ】を切ってテンパイを崩した!!

先に述べたが、役牌を処理していく過程で、「菅原に【北】が危ない」という考えが園田の中で固まっていたのだろう。

実際には【北】が後重なりであったが、役牌の候補の絞り込み自体は合っており、これは間違いなくファインプレーと言えよう。

興奮のるつぼと化した会場に、

『名勝負製造機かよ!!』

という日吉の声が鳴り響く。

減りゆく山の中に、ドラマの種がまだ眠っていた。

菅原は、

終盤に、危険牌の【赤5ピン】を持ってくる。

意を決して菅原は、

【赤5ピン】を切っ…

「ポン」

この高速ポンの主は、

もちろん園田だ!

鳴いてから、

【北】を止めての形式テンパイ!

滝沢の一人ノーテンで流局すれば、園田はトップ目に立った状態で連荘出来る。

この動きによって、

菅原のもとへ【3ソウ】が飛びこんで来た。

切るしかない。

「ロン」

裏が乗って、メンタンピンイーペーコー裏の8000。

もし、園田がどこかで違うルート分岐を選んで、ベタオリをしていたなら、松ヶ瀬が【3ソウ】をツモってトップになっていたかもしれない。

また、園田がテンパイから【北】を打っていれば、菅原が2着に浮上していたことだろう。

ただ、全ては「たられば」の世界──ではなく、

「卓上の魔術師」園田賢が、やれることを全部やって作り上げた世界線の中で、起こった「結果」なのだ。

2着でもインタビューに呼ばれて、

やはり饒舌な園田。

息継ぎなしの園田トークを間近で浴びて、トップの滝沢は、こう語っていた。

「僕も元気をもらいました」

試合後にはみんなを笑顔にする、とにかく明るい園田賢なのであった。

 

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