この一連の流れが開始後、ものの数分の間で起きたのだ。
そこまでしなくても…と視聴者・サポーター達が固唾を飲んで見守る。
しかし、例えそんな理不尽な現象起ころうとも
日向は一切、表情に出す事なくをツモ切った。
(それが今、私ができる最善のやるべき事だよね。)
少しでも情報を出すと対局者には勘付かれる、そんな強者達を今相手にしているのだ。
それでも更に追い討ちを掛けるように
AIカウンターによって待ち枚数が表示された残り1枚のを優がツモり3,000・6,000という確率に関する理不尽さが日向を襲う。
それでも…
日向
「ハイッ!」
静寂なスタジオにも響き渡る明るく澄み切った返事。
この日、日向は幾度となく積まれた山に泣かされた。
それでも“笑顔のサンシャイン”は
吹きつける“逆風”を花びらが揺れるような“そよ風”へと変えていく。
(顔を下に向けていたら周りのみんなも影に沈んでしまう。だから、みんなが陽を仰げるように私が太陽になるんだ。)
レギュラーシーズンも1/3ばかりが過ぎた所と、まだまだ下を向くのには早い。
過ぎ去った夏の記憶を呼び覚ますように、太陽の光をたくさん浴びた向日葵は卓上を眩しい笑顔で照らしていた。
またまだ試合は終わってはいない!
本当の戦い、ここからがABEMASの反撃だ!!
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【スピンオフ】
ここから先はあくまで筆者の主観に基づく別のストーリーである。
本日のトップに輝いたのは
“聡明なるバイプレイヤー”
浅見真紀である。
有名国立大学・大学院卒の肩書を持つ彼女なので「聡明な」というフレーズは特に違和感はないが
「バイプレイヤー」=「脇役」
については少し謙遜した印象である。決して脇役ではない。
それを裏付ける局面が東2局の
ラス牌のドラで放銃したこの場面。
押し返しの始まりは、優の仕掛けと日向のリーチに挟まれた時の
打ちからであった。
手格好だけなら赤・赤・ドラを持ち合わせており、且つ形も好形。親でこの材料なら普通は攻めるだろう。
しかし、よく状況を考えて頂きたい。
巡目も3段目に突入しており、現状イーシャンテンである。また、その際に打ち出されのががまずいきなり二人にキツイ。でもアガる為にはリスクは付きもの、その辺りまでは許容できる人もいるだろう。
それでは仮に第一関門であるが通過したとする。すると今度は第二難関であるかを二人に通す前提となってくるのだが、これもまたキツイ難所である。ましてやは赤牌なのだ。
たらればだが、これも通過しリーチまで漕ぎ着けたとしよう。それでやっと二人と同じ土俵に立つ事ができアガリの抽選を受ける事ができるのだ。
つまり
このリーチに辿り着けるのは
かつての通り名
“特攻シンデレラ”
その所以があるからに他ならない。
そして、枚数差では有利だった浅見も優に確率的に理不尽なマンガン放銃となっていた。
それでも…
浅見
「ハイッ!」
静寂なスタジオにも響き渡る明るく澄み切った返事。
この日、浅見も幾度となく積まれた山に泣かされた。
それでも南場の親番でチャンスを掴むと