ゴールまで後一歩。現最強位の高い壁　麻雀最強戦2024【ファイナル2nd】観戦記【A卓】文 坪川義昭　小宮悠 vs 山部正人 vs 松嶋桃 vs 桑田憲汰

ゴールまで後一歩。
現最強位の高い壁

【A卓】担当記者：坪川義昭 2024年12月15日（日）

A卓戦

東家:小宮悠(最高位戦日本プロ麻雀協会)
南家:山部正人(全日本アマチュア代表)
西家:松嶋桃(日本プロ麻雀協会)
北家:桑田憲汰(日本プロ麻雀連盟・現最強位)

麻雀最強戦2024ファイナルも遂に最終日を迎える。
長く険しい道のりの山頂が見えてきた。
あと二勝… あと二勝さえすれば日本で一番強いプレイヤーになれる。
見ているこちら側も緊張してしまう程に対局場の空気は張り詰めている。

東2局1本場

 

西家の山部がを叩いた。
ドラが2枚あるものの、形は苦しい。しかし、いつも鳴く牌にしっかりと声を掛けることができている。
緊張感はあっても、麻雀に悪影響は全く出ていない。
堂々たる内容である。

 

松嶋がイーシャンテンから放ったが捉えられる。
山部が3900点の先制弾をものにした。
点数以上に大きな場をリードするアガリである。

東3局

 

先制テンパイはまたも山部だ。
打点も待ちも満足とはいかないが故にヤミテンと構えた。

 

この隙を縫って仕掛けを入れたのが松嶋である。
2000点の捌き手を入れた。

この二人にプレッシャーをかけたのが現最強位の桑田。
ドラがトイツのチートイツをヤミテンに構えていたが、自身がを切っていることを重視してリーチに踏み切った。
確かに、この親番で好き勝手されるわけにもいかない。

これを自らの手で手繰り寄せ、値千金の8000オールを成就させる。
早くも決勝戦の一席が確定した。

南1局1本場

もう一席の争奪戦が開始される。
3巡目にテンパイが入った山部は当然ヤミテンに構える。

 

メンゼンの手替わりだけを求めるのではなく、しっかりと躱し手に変化させてアガリに向かう。細かいプレーだが、トーナメントの戦い方を良く知っている。

親の小宮は、親権を維持するために残された時間が少ない。
一刻も早くアクションを起こさないと、今にも局が終わってしまいそうなのだ。
単騎でリーチを放った。