浅見真紀、チームメイト「渡辺太」の姿を宿した決死のリーチ【Mリーグ2024-25観戦記 12/17 第1試合】担当記者 #高倉拓馬

だが、ここで危険牌を2種類引いてしまい、やむなく撤退。

【4ソウ】【7ソウ】もペン【3ピン】も薄く、冷静な判断だといえる。

そうして回り切っている間に、【9ピン】を重ねてテンパイを果たした。

【4ソウ】【7ソウ】は自分の目から6枚見え、ダマか、リーチか、そもそもリーチにいくならシャンポンもいあるのか、【3ソウ】が危険とみて降りもあるか…。

少々の逡巡の結果、高宮は強くリーチを選択した。

リーチに対して、全員降りているのがポイント。

日向がソウズのペンチャン払いと打【7ソウ】手出しを入れていて、ソウズが0ブロックの可能性も考えられる。その場合はこの【4ソウ】【7ソウ】が山に全ていることだってあり得る。

また、打【3ソウ】ダマテンにしたところであまりに強烈な牌。【4ソウ】【7ソウ】がおいそれと出てくるわけでもない。自分がラス目なこともあり、最大打点を狙いに行った選択だった。

日向が最終巡に掴んだのは、

無情にも、高宮の当たり牌である【7ソウ】

高宮が止めた【9ピン】が裏ドラ、日向が欲しくてやまなかった【8ピン】が表示牌…。

高宮が執念の粘りの末生んだアガリは、高宮の4着回避、そしてドリブンズのチーム4連勝の決定打となったのであった。

インタビューでは、渡辺太にお伺いをたててリーチをかける選択に至った判断と、すぐに楽屋に戻って疑問点を洗い出そうとする姿が印象的だった。

赤坂ドリブンズを取り巻く環境とは。

「浅見は試合が終わったら、判断の成否をチームメンバーに聞き、それを自分の麻雀に吸収していく。強者からの忌憚なき意見を聞ける環境で、浅見自身もその環境を恐れていない」

解説の河野直也プロは、そのように語っていた。

浅見本人は自身のXで、この半荘について

「押しすぎな点、引きすぎな点が色々あった」

というポストを残していたが、

疑問をすぐに楽屋で質問することが出来る、そういう環境、関係こそが、赤坂ドリブンズ、そしてそれをまっすぐに取り入れられる浅見真紀の強みなのだと思う。

今年の赤坂ドリブンズは、とどまることを知らない。

全員が覚醒したドリブンズは、レギュラーシーズン4ケタでのフィニッシュも、狙えるかもしれない…。

 

 

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