他3者がテンパイするなか、なんとかリーチまでたどり着いたが・・・
小林にかわされて不発。元太はこれが、Mリーグで初めてのラスとなってしまった。まあ、ラスもやむなしという展開ではあったので、あまりショックはないとは思うが。
南4局1本場。小林がオタ風の北、9sと立て続けにポン。一気にドラ色のホンイツへと寄せていくことで、相手をけん制しつつさらなる加点と連荘を狙おうとする。
これに対し、堀や元太はソーズを切らずに対応、高宮もピンズを外してソーズを使い切ってのアガリを狙う進行に。
高宮が三暗刻を確定させてテンパイ。門前ということは一手変わり四暗刻ということでもある。もちろんそのままリーチもあるが、逆転トップにはハネ満が必要で、このままだと一発や裏などの偶然役が必須。高目のドラ8sツモでも1翻、安目ならプラス2翻を絡めなければならない。牌姿的にも、裏ドラは乗りにくい。
というわけで、四暗刻変化もにらみつつのダマテンに。小林以外からの安目出アガリは3着止まりになるので、そのときにどうするかもおそらく考えていたはずだ。
次巡、8sツモ。リーチをしていたら一発ツモでハネ満だったじゃないか、というようなコメント欄の声もあったが・・・。
試合後、勝った堀がそれを全力で否定した。
「リーチしていたら高宮さんがトップだったじゃないか、と思った人もいるかもしれないですけど、間違いなく一発消ししているので。あれは絶対に鳴きます」
たしかに、堀の手はどうにもアガリが遠く、リーチと言われていたら一発だけ消して、あとはお祈りという進行になっていただろう。
何はともあれ、堀は年内最終戦でトップを獲得。ここ数戦は煮え切らない戦いが続いていたと思うが、これで気分良く年が越せる、と言ったところか。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。