中筋となった
を離してイーシャンテンをキープして粘り込む。
すると、
これまで出番があまりなかった黒沢に高打点テンパイが入り、これを即リーチとする。
黒沢に打ち上げるとよもやの着順降下の可能性も。
だから、こんな時は場を明け渡してラス回避に向かうこともチームポイント最大化のためには必要な選択。
しかし、リーチ棒が場に2本置かれたことで、浅見の条件はハネ満ツモへと1段階だけイージーに。
浅見、
単騎で勝負に! ツモれば裏ドラ不問でトップというこの場面で、
浅見の単騎待ちはなんと全て山の中!
浅見が自らそれを掘り当てさえすれば、前人未到の6連勝達成だ。
元太の意地か。
黒沢の飽くなき高打点への執念か。
それとも、浅見の思いが岩をも貫くのか。
三者によるめくり合いの決着は、
先行リーチの元太に凱歌。
「先日、堂岐が大三元放銃などで大きな失点を喫した。連続4位は絶対に引けないので今日は力が入った。」
こう語る元太が浅見の前に立ちはだかり、大記録は露と消えた。
ところで、浅見の愛称にある「バイプレイヤー」とは、主役を助ける脇役を指す。
しかし、この言葉は「主役になれないから」脇役を務めているというような消極的な意味ではない。
バイプレイヤーとて、自分の人生という物語の中では主人公。
その輝かしい時間を必死に駆け抜けた浅見真紀。
新記録樹立とはならなかったが、我々観戦者の心にその活躍は深く刻まれたのではないだろうか。
それにしても、山に3枚残りの
よりも、地獄待ちの
単騎が先にいるとは…。
浅見の無念に言葉を失う思いをした第1試合だった。

北海道在住のアマチュア雀士。 7歳で父から麻雀を習い、土田浩翔プロ、喜多清貴プロを師と仰ぐ。 2020年北海道最強位。














