白き鳳凰は飛翔する、その翼にすべてを背負って夢の果てへ。【Mリーグ2024-25観戦記 2/4 第1試合】担当記者 渡邉浩史郎

新ドラが【北】の大もろ乗り!

しかも嶺上牌で聴牌してのリーチ!!

この半荘がまるまるひっくり返されかねない大波乱。全員の顔に「嫌」の一文字が浮かび上がる。

しかしその次巡。白鳥になんと七対子の聴牌が入る。
この待ち選択も非常に難しい。
それぞれの河に【9マン】【8マン】【6マン】と見えている【9マン】は場況が良く見えるが一枚見え。
おまけに打ち出す【4ソウ】は二筋にかかる無筋ということで、放銃率が【9マン】よりはるかに高い。

一方で【4ソウ】は場況も何もないとはいえ、そもそもこの巡目の生牌で誰かが一巡目に【1ソウ】を切っているみたいな状況でもないため、【9マン】との枚数の差が明確とは言いにくい。そして打ち出す【9マン】はかなり安全である。

白鳥の選択は……

【4ソウ】を切ってのリーチに踏み切った!

やはり選択を分けたのは瞬間の【9マン】の出やすさだろう。特に一発目に【6マン】を切っている渋川はかなり安全牌に窮しているように見える。【9マン】を引いた時には目に見えて高い元太に当たらないの一点で打ち出されてもおかしくない。自身の河に【8マン】を置けていることも後押ししたか。

MVP争いも兼ねるような、この究極の捲り合い。
女神が微笑みかけたのは……

白鳥だ!! リーチ・ツモ・七対子・赤に、なんと裏ドラが4枚!!!

この倍満の和了りで元太を突き放すどころか、なんと大介を躱し、一躍頂点に躍り出た。

 

飛ぶ鳥の勢いは止まらぬまま、【南3局】【南4局】と白鳥しか和了らない翔TIME。

首位の元太と2.3pt差まで詰め寄る、個人11勝目となった。

鳳凰の翼で舞い上がり、ABEMASはこの勝利でさらにボーダーを突き放していく。

自団体の最高峰を上り詰め、一羽の白鳥は鳳凰になった。

だが彼が始まりの日に思いを馳せた、登り詰めたい夢の果てはまだ遠いだろう。
その翼にチームと応援してくれる仲間を乗せて、飛ぶ鳥は勢いを落とすことを知らない。

その男にとって、Mリーグとは今なお続く夢の旅路である。

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