内川幸太郎の粘りが生んだ
バタフライ・エフェクト
その風は勝利を呼び込む
桜吹雪
文・東川亮【木曜担当ライター】2021年1月28日
Welcome back Tatsuya Hiyoshi!!!
日吉辰哉が大和証券Mリーグの実況席に帰ってきた。
昨年末に喉のポリープを切除する手術を受けての休養だったが、それもここから佳境を迎えるレギュラーシーズン、その先の戦いに向けて万全の状態を期してのことだ。
日吉の実況からは数々の名言が生まれているが、中でもよく使われ、本人もネタにしているのが「風」。
復帰2戦目で上昇気配を見せる日吉の喉の調子に比例して、卓上にはにわかに風が吹き始める。
その風は鳳凰を舞わせるのか?
海賊船の背を押すのか?
疾きこと風の如くという風か?
違う違う、その風には色がある。
遠い春を思わせる桜吹雪、とくと見届けよ!
第2回戦
東家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
西家:朝倉康心(U-NEXT Pirates)
北家:内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
東場、風は揺蕩っていた。
東1局は親の魚谷がリーチ七対子赤の9600を朝倉から直撃。
痛い放銃をした朝倉も、すぐに2000-4000、1000-2000(+1本場)とツモって点数を回復する。
勝又も二度の一人テンパイで点数を維持。
そんな中、初戦勝利からの連闘で臨んだ内川は、一人1万点台と少し置いていかれた状態で最初の親番を迎えた。
内川は手役が見える手牌をもらうが、朝倉は2巡目で既に七対子のイーシャンテン。
メンツ手への変化も見え、いずれにしても内川との差は歴然としている。
少々時間はかかったものの、朝倉が9巡目に先制リーチ。
ジュンチャン三色のイーシャンテンになった内川も無スジを押していくが、ペンチャン二つ残りはさすがに厳しいところだ。
さらにドラもキャッチ。
これは厳しい、というか当たり牌だ。
苦悶の内川を横目に朝倉は水分補給。
自らに利する風を感じているのか?
内川、やむを得ずを切ってジュンチャン三色は見切る。
次巡、カンを埋めてテンパイ!
を取らなーい!
内川、テンパイ外しの切り!
高目のドラがすでに2枚切れということもあり、ラス目の親でも不利な勝負は挑まない!
しかし直後に朝倉から切られたをチーしてテンパイ復活!