これが「押し引き」ってやつか・・・二階堂亜樹の真骨頂を見た【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 9/25 第1試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 南山幸浩

無情にもまた【3ピン】をツモってきた日向はそのままリリース。12000の痛すぎる放銃となった。

 

【南2局1本場】

8巡目、親番の下石は絶好の嵌【3ソウ】を引き入れ、タンヤオ一盃口【2ピン】【5ピン】【8ピン】の三面待ちリーチ。

14巡目の日向。テンパイするもリーチのみ。安牌はなく、ワンチャンスとなる【9マン】で受けるか?

少考の末、日向が選択したのは【7マン】を曲げての嵌【4ピン】待ちのリーチ。

勝算がなさそうに見え、正直意外であった。

控室の感想戦では「自分らしくなかった」と後悔をにじませた表情で語った。

日向は昨シーズン「4着回避率1位」を獲得するなど守備力、安定感に定評のある選手だ。

そんな彼女が自分らしさを失った要因の1つはチーム戦の怖さにあるような気がした。

まだ開幕7試合目とはいえ、不調だった昨シーズンが続いているようなチーム状況。

「何とかしなきゃ」という責任感が判断を狂わせたのか。

そして当たり前のように当たり牌は日向のもとへ・・・。

リーチタンヤオ一盃口7700(8000)の放銃となってしまった。

 

【南2局2本場】

悪い流れを断ち切るように絶好の【5ピン】を引き入れ、日向がリーチ平和一気通貫赤ドラの高打点リーチ。

しかしこの男の勢いが止まらない!高目三色のこちらも高打点リーチ!

安目ながらも一発ツモ!

4000オールでトップ目に躍り出た。怒涛の3連続の和了はまさに「ビースト」。

 

【南2局3本場】

もうお手上げです!と言ってしまいそうになる下石から4度目の親リーチ!

一方、阿久津も【6ピン】を引いてテンパイが。

「ああ、二盃口無理だったか」と思いきや、

一盃口さえも見切った【6ソウ】切りリーチ。・・・・なぜ?

この選択に解説・朝倉氏は「繊細な選択」と評価し、さらにこう解説してくれた。

・下石の捨て牌には6巡目に切られた【1ソウ】と宣言牌の【2ソウ】

この捨て牌から【4ソウ】を使用している可能性が高いと予想できる

・日向の捨て牌にも【4ソウ】があり、一盃口も難しそう

・ペン【3ソウ】待ちは否定できないので、より安全な【6ソウ】でリーチをした

実際、阿久津の検討配信でも同じような理由を語っており、

麻雀プロはあの短時間でここまで思考を巡らせているのかと脱帽した。

しかしその繊細な選択も野獣の前では格好の餌食なのか。

5800の4本場6700の放銃となった。

 

【南3局】

なんだこの対局は・・・。目まぐるしく主役が変わる。

今度は阿久津のターン、リーチツモ平和ドラ赤ドラの4000オール!

 

【南3局1本場】

7巡目、アガればトップに躍り出る阿久津の逆転リーチ!

ここが勝負どころと読んだのか、イーシャンテンの亜樹は【2マン】を押す!

震える手で【3ソウ】を引くと、【4ピン】を払い【3ピン】も切る構えにとり、次巡は阿久津からの【2ソウ】をスルー!タンヤオのみで親を流すだけじゃ満足できない!

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