10月は強いんだけど
南家が弱いの忘れてたわ〜…
無念
— 多井隆晴🦅(おおいたかはる) (@takaharu_ooi) October 21, 2025
いつかツモ切りリーチで高い手
ってのを狙っていたのに
自分が引っかかってしまうとは…見事に釣り出されてしまった
まいりました!次回以降
頭に入れておこう!!!— 多井隆晴🦅(おおいたかはる) (@takaharu_ooi) October 21, 2025
雷電の控室トークが試合終了時間の関係で見送られ、萩原自身の声を聞けていないのだが、おそらく多井が言うように、このツモ切りリーチは深謀遠慮な「釣り出し」だろう。
何しろ相手は、滝沢・多井・勝又だ。
先述したように、オリジナル21の面々であり、みな己の「読み」に自信を持っている強者ばかり。プロとしてのキャリアも長く、萩原もアマ時代から何度も対戦経験があるだろう。
Mリーグの面白さ・異質さがここにある。
同じ相手と何度も対戦するリーグ戦形式の麻雀においては、平面の何切るや牌効率、現代麻雀のセオリーといったものは、時に仇となる。素直さは読まれやすく、逆手に取られやすい。「人読み」という戦術があるように、不特定多数と打つことの多いアマとプロとでは、そもそもの最適解が異なるケースも、しばしば登場するのだ。
ところで、パルプンテという言葉がある。
誰もが知るRPGの金字塔「ドラゴンクエスト」シリーズにおける呪文(魔法)のひとつで、使用しても、何が起こるか分からない。
敵にダメージを与えてくれれば良いが、味方がダメージを受けることもある。時間が逆戻りしたり、文字通り何も起こらなかったりもする。何も起こらないが起こるかも分からない。
転じて、リアルの日常的には、訳が分からない行動や展開に出くわした際に用いられたり、「なんでもあり」を意味したり、ある種のパニック状態に陥ることも指すようだ。
断っておくが、麻雀観戦において用いられるパルプンテの語は、多分に揶揄的であり、あまり感じの良い用法ではない。誹謗中傷ではもちろんないものの、冷笑的な意味合いを帯びている。
この萩原のツモ切りリーチ(と、その成功)においても、パルプンテwwwの文字がコメ欄に飛び交った。
だが、よく考えてみると、多井のポストにあるように、これは意図的な混乱を招いて釣り出しを図った高等戦術だということが分かる。特定少数での対人戦においては、非常に有効な戦略なのだ。


次局に進むために牌を自動卓に落とすその一瞬、萩原は多井の表情を窺っていた。
時間にして1秒ほどのこの視線に、あれは勝負師が仕掛けた罠だったのだと確信し、鳥肌が立った。
東3局

再び、萩原にチャンス手。
南家でを暗刻にして、ドラの
が雀頭のマンズ待ち。
前局のハネ満と要素が似ている。
そして再び、これをダマテンとした。待ち。
ツモれば満貫/出あがり5200点の手。
もちろん即リーチで、一発や裏などの偶発役によるハネ満までみる打ち方もある。
ここは判断が難しいが、さきほど点棒を得た、トップ目ならではの選択か。

これを首尾よくツモり、ツモ・・ドラ2の2000・4000。
狙い通りの満貫で他を突き放していく。
東4局
親番で迎えた東場のオーラス。またまた萩原の手が良い!

場に1枚切れのダブを落としていくルートになりそうだ。

さらにパワーアップ。
タンピン赤でリーチまで行ければ親の満貫で、トップが相当近づく。前巡、ダブを残す選択もあったが、5800点と満貫では倍違う。
そして次巡、上家の勝又からが切られる。