譲れないトップ────
渡辺太
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2025年11月7日
昨日、目の前が真っ暗になるような連続ラスを引いてしまった赤坂ドリブンズ。
1戦目に登板した、たろうが断ラスから脅威の粘りで3着をもぎ取った。
麻雀は気合いで、どうにかなるようなゲームではないし、意識しすぎても良いことなど起きないことは重々承知だ。
それでも、チームメイトの頑張りを間近で見て、少しだけ太の心に火がついた。
第2試合
東家:日向藍子(渋谷ABEMAS)
南家:渡辺太(赤坂ドリブンズ)
西家:HIRO柴田(EARTH JETS)
北家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
東2局
西家の堂岐がドラの
を第一打に選ぶ。
打牌候補は
や
があるのだが、絶好の手牌がドラで縛られないように先切りしたのだ。
どうせ切るドラならば、一番鳴かれにくいタイミングで手放しておきたい。
堂岐に合わせてドラを手放したのがHIRO柴田である。
先陣を切ってドラを手放した者がいれば、そこから先制リーチがくるのは当然。
そこと勝負に見合う手が入っているという情報が、僅か2巡で出た。
こうなると、他家は二人の安全牌を確保しながら手牌を進めることになるが、先手を取ったのはまさかの親番である太だった。
打点こそないものの、親でリャンメンリーチを先制で打てるのであれば有難いことこの上ない。
勿論、堂岐は立直がなかったことかのように、自己都合で一発で無筋の
を叩き付ける。
この手をもらって、相手に背を向けるわけにはいかない。
待てど暮らせど堂岐がテンパイすることはなく、終盤に太が
をツモアガリし1,000オールを決める。
東2局1本場
北家の日向が先制リーチを放つ。
待ちはカン
と良いわけではないが、先制ドラ1の手をヤミテンにしたところで
引き以外、大した変化があるわけでもなくリーチの一手である。
ここに追い付いたのはHIRO柴田。
テンパイ打牌の
は強い牌だが、アガリ率を求めてヤミテンに構える。
すぐに日向から
が溢れて5,200点。
そこから出るならばリーチといきたかったが、堅実なプレーである。
東4局
親番で
をアンコにした堂岐がリャンメンを拒否する
切りとして、今期2発目の役満を狙う。
イーシャンテンになったところで、日向から放たれた
を叩いてテンパイを入れた。
前回のようにこれをスルーする程、追い詰められた状況ではない。
太にもテンパイが入り、当然リーチを放つ。
捲り合いの開始だ。














