「掴みの松」? 松本吉弘が掴んだのはきっと我々の心【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/20 第2試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 南山幸浩

【7ソウ】を切って、【3ソウ】【6ソウ】待ちのリーチ!
意外な選択だった。一馬がタンヤオドラ3など否定出来ていない。
本田も降りない状況、この強気の選択が名勝負を生むことになる。

親の本田が【北】を引き入れ【赤5ピン】切りリーチ!
しかし待ちの嵌【4ソウ】は山に0。

2軒リーチと追い込まれた松本だが、逆転の狙える手。
ここはじっくりと考える。
小林には2600まで打てるが…

長考の末、ワンチャンスの【2マン】をプッシュ!

一馬は【2ソウ】を引き入れテンパイ。
「降りるなら本田さんの現物の【5マン】。剛さんにも通りそうだし」

しかし自らの手で2着を取りに行くと決め、打【6マン】

さあ一馬も来た!


松本が【8マン】を引き入れテンパイ!
もうここはリーチ判断だけだ。ヤミテンでも小林から直撃、ツモ和了なら逆転トップ。
ただ、一馬と本田からの出和了では2着のまま。

松本が下した決断はリーチ!

場のボルテージは最高潮! 贅沢を言えば本田の街ち牌が残っていれば…。

リーチ棒が出たことによって【8ソウ】でも和了れば2着の一馬は【7マン】プッシュ!

全員参加の熱すぎるオーラスの結末は…

松本が小林の【3ソウ】を掴みラス目に落ち、幕を閉じた。

松本がヤミテンに構えていれば掴んだ【3ソウ】を切ることはなかっただろう。

あのリーチが正解かどうかは、正直私の雀力では分からない。
ただ、あの瞬間、観る者たちを一番熱くなれる選択をしてくれたと思っている。
「松本かっこいいな」「やっぱりMリーグ面白いな」と。

そしてチームの状況が芳しくない4人、全員が前のめりで挑んだからこそ生まれた最高のオーラスだった。

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