信じ続けた先に 阿久津翔太、静かに掴んだ復活の一勝【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/18 第1試合(麻雀チャンネル)】担当記者 宮水さくら


ドラの【2ソウ】でツモると、4000オールからの勝負手となる。
【8ソウ】をツモアガり、リーチツモ赤1の2000は2100オールの加点に。


持ち点は45100点となり、阿久津のデビュー戦以来の2勝目が近づいたか。

南4局
阿久津がトップ目で迎えたオーラス。
日向がカン【2マン】待ちでリーチ。


ツモアガって裏が1枚のれば、2着に浮上する条件のあるリーチだ。
一馬が勝負した【2マン】が日向のアガリになり、5200の加点に。


3着を確定させるアガリになった。
この時点で阿久津のトップが確定。


この、トップでサクラナイツは3連勝。阿久津自身にとっては開幕戦以来14戦ぶりのトップを取った。
試合後のインタビューで阿久津は、
サクラナイツファンの皆さんに、なかなか期待に応えられず申し訳ない気持ちがずっとあった。今日のトップは嬉しいけれど、まだ個人ポイントはマイナス。ここからもっと勝って、チームに貢献したい」
と、率直な思いを語った。

久々のトップに大きく喜んでも不思議ではない場面。それでも浮かれることなく、先を見据えた言葉を口にする姿からは、阿久津翔太という選手の誠実さと芯の強さが伝わってきた。

長いトンネルの中でも、自分の打ち方を見失わず、焦らず、丁寧に積み重ねてきた阿久津。その姿勢が、ようやく結果として表れた一戦だった。派手さよりも安定感、強引さよりも確実性。卓上で見せた一つひとつの判断は、今後につながる確かな手応えを感じさせる内容だったと言えるだろう。

サクラナイツはこれで3連勝。チームの流れも確実に上向いてきている。その中心に、静かに、しかし力強く存在感を放ち始めた阿久津翔太がいる。ここから先、この一勝が「きっかけ」だったと振り返る日が来るのか。復調の兆しを掴んだ阿久津の打牌から、しばらく目が離せそうにない。

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