ドラが1枚あってリーチすれば打点上昇恩恵が大きいのもあり、1枚はスルーという選択を取る選手もいそうだが、寿人にその迷いはない。
既に
は2枚切れ、メンゼンを願うのはいささか傲慢であると寿人は判断した。
これが大正解。![]()
は寿人がテンパイ時点で山にはなかったが、大介から出た
を討ち取り。
テンパイを取っていなかったらまた違った展開になっていたのは間違いない。
寿人の魅力はいつだって打牌への迷いのなさ。
軽やかに、そして迅速に判断を下していく様は、やはりこの2026年になっても変わらない。
南1局
寿人は13巡目に持ってきた
をツモ切りとした。
持っていればシャンポン受けができる牌だが、迷わずツモ切り。
は1枚切れの牌であり、暗刻になりにくく、柴田、大介には比較的安全だが堀にはダブル無筋。
捨て牌3段目の終盤、こういったところでは安全度を重視して
は残さない。
寿人は攻撃スタイルが注目されがちだが、こういった牌の残し方、守備の面も繊細だ。
大介からリーチが入った後、柴田にもテンパイが入る。
役無しの手、![]()
はアガれそうだが、熟考の末柴田が選んだのは
切りダマテン。
トップ目でリーチのみということもあり、親番とはいえ安全策をとった。
そんな柴田を置いて、凄まじい勢いでリーチ宣言したのが寿人だった。
やはり果断。先ほど
を先に切れたことで、安全に
を切りながらのリーチだ。
ピンフドラ1をリーチしないはずもないと言わんばかりに、寿人の切った
が横に曲がる。
職人堀もテンパイを怠らない。
この局はとことん嚙み合わせが悪く、イーシャンテンから一向に埋まらない不運に見舞われていたが、この辺りは流石。
ポンして
を切って形式テンパイをとった。
それに対して、親番の柴田が最終手番で引かされたのが、この
だった。
が、
が4枚見えていてノーチャンス、
は縦にしか当たらない牌。
が通っているので
でも悪くない。
寿人、大介の河にはそれぞれ![]()
が落ちており、![]()
というカン
や![]()
というシャンポン形は想定しにくい。
つまり、![]()
![]()
どちらもかなり安全度が高い牌といえる。
長考の末、柴田が切ったのはテンパイを崩す
だった。
確かにトップ目であり、単騎やシャンポンが完全に否定されているわけではない以上、安全策を取るのもわかる。
が、これでこの局は柴田の一人ノーテンで流局。
これで柴田はこの半荘2度目の一人ノーテンとなり、2着目寿人との点差がさらに縮まってしまう結果となった。
親番でテンパイ、更に堀がポンしてリーチ者大介のツモ番を増やした以上は、全員テンパイと読み、このノーチャンスの![]()
![]()
くらいは切っても良いのではないかと考えたがどうだろうか。
南2局2本場。
この局に、寿人の良さが出た。
9巡目、柴田から出た
を寿人がポン。
カン
と![]()
のイーシャンテンだ。
次巡、持ってきた
を安全度で1枚切れの
とチェンジ。
これもあまりにも早い。ノータイムで
を切って見せた。
これをされると困るのが他家だ。
色濃い河をしている寿人が
をポンして、そして安全牌らしき
をノータイムで手出してきたとなると、どうしてもテンパイに見える。
先切りはもう間に合わないとみて、安パイを切らざるを得ない。
全員を受けに回らせた。
この間、寿人は一度
を手出ししたのみで、それ以外は変わらないいつものリズムでツモ切りを繰り返している。
観戦記だとこの辺りのノータイムのリズム感が伝わらないのが残念だが、Mリーグをよく見る人であれば想像はつくのではないだろうか。
これが寿人の強み。リズムが滅多に変わらないからこそ、周りは読みにくい。
プレッシャーを感じるのだ。














