
つまり中田にとっては、前に向かう姿勢が、結果として自身の失点を静かに防いでいたのであった。
こうなると、黙っていないのは
やられたら、やり返す!
高宮まりだ!!
東3局
この局も、先に筆を走らせたのは中田。
を切っての高め
と
とのシャンポン先制リーチである。
書き換えられた物語を、そのまま譲るつもりはない。高宮も、その宣言牌の
に迷う事なく飛びつくと
ツモ切られた
も鳴いて追いつく。
この
。それが意味するものとは。
もし高宮が、一瞬でも躊躇して動けないでいたら、中田の高めツモアガリになっていた。
本当に、やられたらやり返す。
お互いに加点こそはなかったが、譲らぬ気迫だけは鮮やかに刻まれると
それは、まるで平安の昔。互いの文才と筆先で競い合った、あの二人の女性。紫式部と清少納言が対座しているかのような、そんな情景であったのだった。
迷いなき撤退──天才と呼ばれる理由とは──
こうして二人の静かな攻防が続く中、次第に焦点は別の人物へと移ってくる。
その引き金となったのが、先ほどの東3局
最終手番の際に

上家から切られたこの
に対して、テンパイの鳴きを入れることも十分に可能だったが
堀慎吾という天才は
その牌に手を伸ばさず、ノーテン宣言。
静かに手牌を閉じると、親番の維持を放棄するという“勇気あるテンパイ取らず”をしたのであった。
その時の盤面がこちら。
表ドラや赤牌もたくさん見えており、肝心の
は1枚切れだ。みなさんなら、どうしますか?
堀慎吾
「あの時は、数牌があまりにも分断されていて。(リーチ者の中田さんの)待ちは愚形の可能性が大かなと。そうなると、
や不自然に見えていない
あたりなどはキツイかなと。」
や
あるいは
あたりも、堀の目から4枚見えている。
も切っていることから、その辺りのシュンツが絡む待ちも出てこない。
そう、いわれてみると確かにシャンポンや単騎待ちなどの可能性は高そうだ。だが、「分かっていること」と「その場で決断できること」は、まるで別物だ。
親番、最終手番、形テン、テンパイ料、次局への影響…
さまざまな要素が頭の中でせめぎ合う中で、“テンパイを取らない”という選択は、実際には想像以上にできないだろう。
今回はシャンポン待ち。
をビタ止めしながらも、その相方
までケアしていたという。
これは、もはや読みの領域ではない。
「見えている」天才の選択。その所以(ゆえん)が、この一打に凝縮されていたのだった。
冬空に咲く──オーラスに込めた想い──
「私にしかできない役割がある。」
Mリーグ加入初年度から、特別な輝きを放つ彼女。
「足を引っ張っちゃって。本当に申し訳ないなって思います。」
時には、自分に自信が持てない時期もあった。それでも──。
「チーム状況を変えるには、絶対に自身の変化が必要。今年のキーマンは私です!」
東2局
先制リーチを掛けただけなのに















