健闘の鳥井ゆうが見せた「繊細手順」の看板を覆す大胆な攻め!【麻雀最強戦2026 繊細手順合戦】観戦記【B卓】文:みやうち悠太

健闘の鳥井ゆうが見せた
「繊細手順」の看板を覆す
大胆な攻め!

麻雀最強戦2026「繊細手順合戦」 【B卓】
東家:山脇千文美
南家:角谷ヨウスケ
西家:鳥井ゆう
北家:橘哲也

B卓の下馬評で本命視されたのは二人
強気の踏み込みで見せ場を作り続けてきた山脇千文美と、雀王戦A1リーグ首位を独走し圧巻の強さを見せる橘哲也だ。
実に勝利予想の84%がこの二人に集中していた。さらにそこへ第15期雀王・角谷ヨウスケも加わる。
この猛者たちに対し、「繊細手順合戦」という看板を覆すかのような大胆な立ち回りで存在感を示したのが、2022年にも最強戦に出場し、今回スポンサーカップを勝ち上がって参加した鳥井ゆうだった。

全員の思考と度胸がぶつかり合う東1局
東1局から、それぞれのプレイヤーの構想力と胆力がぶつかり合う展開になった。
まず東家の山脇。3巡目に【6マン】を引くやいなや、【7ピン】【9ピン】のカンチャンを内側の【7ピン】からあっさり払っていく。迷いなくマンズのホンイツへ一直線。踏み込みが早い。

そして5巡目、山脇が切った【9ピン】に即座に反応したのが角谷だ。メンツ手の四向聴から躊躇なく一鳴き。 自風の【南】が対子とはいえ、手元には4対子とドラの【中】もある。上位2名勝ち抜けということもあり、条件的に「ちょっと様子見で七対子でも…」と日和りそうな場面なのに、トイトイまで見据えて貪欲に【9ピン】ポンへ飛び込めるのが角谷の恐ろしいところ。

しかもただ突っ走るだけじゃない。山脇の混一色気配もあってか、【8ソウ】を引いて索子に両面ターツができたタイミングで迷わず【8マン】を切り飛ばして両面に固定。攻めと守りのバランス感覚が異次元である。

この局はこの二人が主役である。
角谷の打った【白】を山脇が当然のポン。

普通なら一番広い【中】を切りたくなる場面だが、ドラのこれを引っ張って打【2マン】。

裏目になるのは【2マン】の縦重なりだけ。ドラを引っ張りつつ形を維持する、冷静に間合いを読んだ判断だが、これが効果的だった。

直後、鳥井が【4ソウ】を引いてカン【6マン】でテンパイ!…だが、山脇と角谷に危ないドラの【中】がどうしても切れず、打【1ピン】で苦渋のテンパイ外し。
山脇の「打【2マン】」という粘りが、間接的に鳥井の躱し手を潰したのだ。
勢いに乗る山脇は自力で【4マン】を引いてカン【5マン】テンパイ。

さらに【8マン】を引いてカン【7マン】へ待ち変え。

河には萬子とドラの【中】が並び、誰がどう見てもテンパイだろとなっている。

しかし、ここに【6マン】–【9マン】の両面テンパイを入れた角谷が、山脇の気配をものともせず【1マン】をノータイムでツモ切り。とてもじゃないけど真似ができない。
確かに【4マン】が切れているから両面には当たらない。字牌も見えているからシャンポンであれば萬子同士。ドラの【中】も出ているから変則待ちを除けば単騎もほぼない――そこまで読み切っているからこそのノータイムなのだろうが、自分の手はたったの1300点。しかも両面待ちとはいえ、待ちは山脇が染めている萬子。胆力が尋常じゃない。

山脇がこの【1マン】を鳴いて【3マン】–【6マン】に待ちを変え、次順見事に【3マン】をツモって2000オールのアガリ。勝ち抜けは上位2人の一発勝負という最強戦においては、非常に大きなスタートダッシュだ。
読みと度胸がぶつかり合った、「繊細手順合戦」の名に恥じぬ幕開けとなった。

鳥井ゆうが見せた、泥臭く最高打点を追う覚悟 【東2局】

山脇:31,000 /(親)角谷:25,900 / 鳥井:20,100 / 橘:23,000

東1局1本場は角谷が早いリーチで鳥井から2600を和了った。

その角谷の親番で迎えた東2局。ここで鳥井が、強気に動き出す。

配牌にはドラ色の萬子が多めとはいえ、索子の両面ターツもある。 「これ以上失点したくないし、タンヤオがつけばリーヅモで満貫でも十分」と、安全策を取りたくなる手牌だ。

だが4巡目、【8マン】が重なった鳥井は迷わず打【2ピン】。

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