三浦智博のジェッツ気流はここから──人事を尽くして天牌を待つ──【Mリーグ2026-27 観戦記 10/6 第2試合(麻雀2ch)】担当記者 小林正和

この日、チームは神田明神でご祈祷(きとう)をしてきたという。

早速、そのご利益が…と、言いたくなるようなアガリだった。

しかし、このアガリにつながっていたのは、その一つ前にあったのである。

東1局

親の三浦が、少し早い段階で形式テンパイの仕掛けを入れたこの局。

役牌にドラ1と勝負手ともいえる手材料。人によっては、ここから十分にアガリを目指して仕掛けない選択もあっただろう。

しかし、ここは変幻自在の感覚派。

確かな読みと、数え切れないほどの半荘を打ってきた経験値。その両方から、ここは仕掛けが有効と判断した。

実際、仕掛けなければ、この親は流れてアガリは生まれてなかったのである。

そして、ここから三浦の良さが光った。

東2局

【4マン】を引き入れてイーシャンテン。素直に【8ソウ】に手を掛けるところだが、よく見ると、ラス目の航からリーチが入っている。

親ならまだしも、自身は子。普通なら、ここは無理をする場面ではない。現物の【2ピン】を切っても、イーシャンテンは維持できる。

それでも切ったのは

ドラまたぎの【8ソウ】だった。

開幕から今日まで、序盤にリードする展開は、何度もあった。

しかし、これくらいの点数では薬の効き目は続かず、トップを獲り切れない。そんなことは、三浦自身が誰よりもわかっていたのである。

だから、手を緩めなかった。

しっかりとテンパイを入れて押し返していく。

東3局1本場では

朝倉の怖い怖い親リーチに対しても、いわゆる間ヨンケンの【3マン】だって押していく。

東3局2本場に至っては

溜まった供託があるのなら、愚形リーチでも十分に見合う。そう判断したのだろう。寿人のリーチに対し、カン【6ソウ】で追いかけたりもした。

こうして三浦は、押して! 押して!! 押しまくった!!!

枚数だって相手を上回っていた。時には、相手のアガリ牌が0枚という局面すらあった。

それでも

流局。

流局。

横移動。

その押しに対して、牌が三浦のもとに応えることはなかったのである。

ただし、ここで勘違いしてはいけないのが、決して、闇雲に押しているわけではないということ。

「三浦=押す」というイメージを持っている人も多いだろう。

確かに、この日も押して、押して、押しまくった。しかし、その裏には確かな読みがある。

押すべきところでは、恐れずに押す。そして、危険と判断した瞬間には、きっちりと手を止めるのだ。

親が落ちた直後の南2局1本場

じわじわと点差を詰められてきている親・寿人から、【2ソウ】単騎の七対子リーチを受けた場面。

この局も、リーチには通っていない【3マン】などを押しに押していたが

放銃となる【2ソウ】を掴んだタイミングで、スッと手を引いたのだった──。

麻雀は時に気まぐれだ。

正しい判断を積み重ねたからといって、必ず結果がついてくるわけではない。

この日、三浦は何度もギリギリまで前に出た。
崖から落ちそうなところまで足を伸ばし、それでも危険を察知すれば、ギリギリで足を引いた。

それでも点棒は思うように増えていかない。むしろ、少しずつ、少しずつ、その差は縮まっていた。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀 新刊情報/