トップ目で迎えた親番、カンチーからホンイツへ発進。

一方、魚谷も自風のをポンしてドラ暗刻。
打としてソウズのホンイツである松本と徹底抗戦の構え。

待ちのテンパイから、暗刻になった
も勝負。

そのをチーして高目12,000のテンパイ。

ここからはめくり合いかと思いきや、なんと松本はこので手を崩した。
魚谷が安いテンパイならば放銃しても構わないこの状況。
しかし、満貫以上の放銃は今後の局進行を苦しくしてしまう可能性が高い。
・自身のホンイツに対してと勝負をしてきていること
・を早々に切っていて持っているブロックが限定されること
この点から魚谷の手牌を推測し、満貫を察知。
トップ目とはいえ、読みだけで12,000のテンパイをオリるのは、並大抵のことではない。

実際には当たりではなかったが、大切なのは見合わない勝負を避けること。
あの時点でが止まったということは、この当たり牌の
が先に来てもオリれていたということだ。

松本は一局先の展開を考えた的確な押し引きで、このままトップを守り切った。
私には“10分先”が想像できる。
多井と白鳥に大祝福を受ける松本の姿が。

阿部柊太朗
最高位戦日本プロ麻雀協会所属。オンライン麻雀「天鳳」の牌譜機能を駆使した超緻密な観戦記が話題に。ブレイク間近の若手プロ雀士。
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