2人の仕掛けに挟まれた魚谷。
石橋から鳴いてテンパイが取れるをスルーする「最速マーメイド」。
1500点のテンパイを拒否する姿は、大きく打ち大きく勝つチームメイトの近藤誠一プロと重なる。
次巡の石橋の手出しもスルー。チーム状況が彼女をそうさせているのだろう。
最後まで門前で突き進み、自分が勝負を決めるんだという強い意志を、皮肉にも魚谷得意の鳴きを使わないことで感じた。
ドラを石橋がツモアガり、魚谷の親番は流されていく。
南4局0本場
村上はこの形から、が出ていくテンパイを取らない打。
好形もしくは好打点どちらかを求めていく。その後切りのフリテンの待ちのテンパイ。ここで、元気よくリーチの発声。あとは、待ちを信じてツモるだけだ。
そのリーチを受けての魚谷のこの手牌と表情。
アガることさえできれば、4着→3着への順位アップのときに浮いているドラの。こんなにもいらないドラはないだろう。しかし、このドラを切って親に放銃してしまえば、1回のトップでは、もう取り返しのつかない負債を抱えてしまうかもしれない。
一度切る牌を決めて、手をかけようとするが止まる魚谷。
どちらを選択しても、決して最高の結果が待っている訳ではない。言うなれば、修羅の道か、茨の道かを選ばなければならない状況。それでもどちらかを選ばなければならない。
窮地に立たされた魚谷の選択は……
魂のこもった打。自力でアガって3着をもぎ取りに行く。
最後は、とのシャンポン待ちを石橋がツモアガリ。終局。
熱い場面での石橋のカットインの回数はMリーガーでも上位だろう。
一回戦は、
1位 73.9 多井 隆晴プロ
2位 21.4 石橋 伸洋プロ
3位 −37.3 村上 淳プロ
4位 −58.0 魚谷 侑未プロ
となった。
ABEMASは復活の兆しになるエース多井の大躍進。
それとは対照的に、フェニックスはトップがなんとしても欲しい場面での痛すぎるラス。
今年はもうセガサミーフェニックスの蘇る瞬間に立ち会うことはできないのか。。。
二回戦の試合はぜひとも皆さんの目に直接、焼き付けて欲しい。
すでに見た方は、この1回戦の観戦記の続きだと思って、もう一度だけ視聴してみて欲しい。
一言、私から言えるとしたら、次回からハンカチ必須だ。