熱論!Mリーグ【Thu】
気迫VS気迫の名勝負
多井隆晴と朝倉康心
人生を賭した
めくりあいの行方
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2019年1月31日
ファイナル進出へ向けて、熾烈なボーダーライン争いが続く。
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1戦目
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多井は年明けにインフルエンザにかかり、1週間の戦線離脱を余儀なくされてしまった。責任感の強い多井は、自分が試合に出られなかったことを歯がゆく思っていたに違いない。
その鬱憤を晴らすかのように、復帰後は確実にポイントを積み重ねている多井。シーズン終盤の勝負所とあって、起用回数自体も増えてきた。
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今日も気合十分の入場。その険しい表情からも、「なんとしてもチームをファイナルへ導くんだ」という強い意志が伝わってくる。
東1局
開局親番の多井、
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いきなりドラ3のチャンス手が入る。2巡目でイーシャンテンだ。
そして、
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黒沢の切ったこのを、
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多井がチー。
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打とした。
この仕掛けのメリットは、をポンしたときテンパイになることだ。
もし、をスルーした状態で
が出た場合には、
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ポン
のイーシャンテンになるのだが、この形だとあと1メンツ作る際、それなりに苦労する。
ならば画像のようにチーをして先にメンツを作っておけば、をポンしたときに単騎とはいえテンパイが取れる。単騎待ちは待ちを変えられて柔軟だ。
もちろん先にが重なった場合は
待ちテンパイになるし…
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このように先にを引いた場合や、上家から
が鳴けた場合には、
を落としてタンヤオに向かえる。
様々なルートを想定しながら確実にアガリに向かって前進する、
まさにオールラウンドプレイヤーの多井らしい仕掛けだ。
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勝負手にもポーカーフェイスを保つ多井。
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すぐにのノベタンに切り替わってタンヤオドラ3のテンパイ。
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これをツモ!まずは淀みなく4000オールで先制する。
【東3局】
この局は、
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村上が第一打に切ったを、
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朝倉がポン。ドラ色であるソウズのホンイツへと向かう。
その朝倉の上家多井、
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4巡目にこの手格好。河からもソウズは切りづらい。どうする…
多井が選んだのは、
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打。ここはかぶせにいった。この判断には点棒状況が大きくかかわっている。
上の画像では分からないのだが、現在多井は30900点の2着目。トップ目は対面の親、村上で37300点だ。ここで朝倉の仕掛けに絞ってしまうと、多井と朝倉の手が遅れ、その分村上と黒沢がアガる可能性が上がることになる。村上にアガられてしまっては自身のトップが遠のいてしまうのでそれは避けたいところだ。
また、最悪朝倉に鳴かれてしまっても、放銃さえしなければ、村上との点差は開かないだろう。むしろ親被りをすれば点差は縮まることになる。
チームポイント状況としても、喉から手が出るほどトップが欲しいところ。愚形中の愚形であるペンカンを積極的に払いアガリに向かっていった。
この積極策に牌が応える。
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