「地の利は人の和に如かず」赤坂ドリブンズのファイナル進出大作戦!【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Thu】

「地の利は人の和に如かず」

赤坂ドリブンズの

ファイナル進出大作戦!

文・真中彰司【木曜担当ライター】2019年1月31日

 

1月31日、愛妻家の日。

今日もMリーグではファイナルへの生き残りを懸けて、激しいサバイバルレースが繰り広げられていた。

残り試合数は確実に減っているのだが、各チームのポイントはなかなか増えず、緊迫した状況が続いている。

1位の風林火山は、1/29の滝沢のトップでファイナルへの切符をほぼ手にした。

ところが思わぬ大ブレーキを喰らったのが、2位のドリブンズ。

先週の6半荘でアガリはたったの6回。なんと128ptを失ってしまった。

「これ以上4着を取ると、ボーダー争いに巻き込まれてしまう…誰か助けてくれー!」

必死の思いで叫ぶドリブンズサポーターの前に

“どう?いつもより眉毛がキリッとしてるでしょ?”

と言いながら颯爽と現れたのは…

(赤坂ドリブンズの公式Twitter(@AkasakaDrivens)より)

正義のヒーロー、ずんパンマン!…もとい、リーチ超人・村上淳である。

眉毛を整えて心機一転。ドリブンズの危機を救うべく、今日も元気に出陣。

【第1試合】

相手は4~6位の3チームから朝倉・多井・黒沢。

是が非でも混戦から抜け出したい3人を、ヒーロー村上が迎え撃つ形となった。

【東1局1本場】

多井の4000オールを喰らった直後、カン待ちとシャンポン待ちの選択が訪れる。

宣言牌をにして、他家のオリでが3〜4枚見えればが出やすくなる。

というわけで村上はシャンポン待ちで元気よく

「りっち!!」

…と思いきや、この日は静かに

「…リーチ」

と牌を横に曲げた。

なにやらいつもの村上と様子が違う。緊張しているのだろうか?

一抹の不安が脳裏をよぎったが、そんな不安を吹き飛ばすような一発ツモ。

8300点を加点して多井を追いかける。

【東2局】

ドラ受けがあり、や萬子の一気通貫を絡めればそこそこの打点になりそうな手。

ここで多井の手からが打たれるが…

村上は鎌倉の大仏のように、ピクリともしない。

ポンしても、ドラのカンが残っていては戦いにくい。

村上商店では非常時を除き、役牌の1鳴きは取り扱っていないのだ。

すると、このを暗刻にして待ちでリーチ。最低でも5200点の手になった。

力強くをツモアガって2000-4000。一気にトップに躍り出た。

2局連続の満貫で、ドリブンズサポーターを勇気づける。

【東3局】

ノリノリで迎えた親番。村上の手にはダブと赤ドラ、そしての暗刻が。

が鳴ければ、あっという間に12000点が見える好配牌だ。

しかしここに、2人の難敵が立ちはだかる。

まず立ちはだかったのはデジタルマン…もとい、パイレーツ・朝倉だ。

の暗刻とドラを生かすために、オタ風のをポンしてホンイツ一直線。

この仕掛けで他家からが出にくくなってしまった。

しかしチャンス手の村上も手を緩めず、なんとかイーシャンテンに持ってきた。

この局はずんパンマン対デジタルマンの真っ向勝負になるかと思われたが…

そこに立ちはだかったのが満貫おじさん、ABEMASの多井隆晴だ。

下家の朝倉の索子染めを警戒しつつ、高目三色のリーチをかける。

多井のリーチは、変身して無敵状態になろうとしていた村上に効果抜群だった。

まさに「不運」と表現せざるを得ないの一発キャッチ。

もちろん止められるわけも無く、一発で多井に放銃。

裏ドラも乗って12000点を失ってしまった。

朝倉のポンが無ければ、多井のリーチが無ければ、村上無双の「ずんずんタイム」が始まっていたかもしれない…

試合後のツイートでは「明らかに冷静ではなかった」と反省していたが、このを止めていたら麻雀にならないのではないだろうか?

仮に止めたとしても、現物ゼロで他に打てる牌も無い。「仕方ない」と切り替えるしかない放銃だったように感じる。

結局この半荘は新しい顔の補充が間に合わず、ずんパンマンはデジタルマン・朝倉と満貫おじさん・多井に翻弄されて3着となってしまった。

「ラスよりはマシだけど…このままズルズルと下位陣に巻き込まれてしまうのか…」

不安の色を浮かべるドリブンズサポーター。

するとそこに、天からの声が降り注いだ…

“大丈夫、私に任せたまえ…”

(赤坂ドリブンズの公式Twitter(@AkasakaDrivens)より)

そう、2戦目の登板は全知全能のゼウス・鈴木たろうである。

ファンの心配を払拭するべく、大仏のように手を合わせてトレーニングを積んできた。

Mリーガー21人中、平均打点1位(7,875点)は伊達じゃない。

オカルトバスターズの盟友・村上の敵討ちも兼ねて、いざ出陣。

【第2試合】

※対戦相手は画像下部を参照ください

【東2局】

親番で大きく稼ぎたい局面だが、瀬戸熊のリーチを受けてしまった。

ドラのを先切りしてのリーチなので、好形であることが想定できる。

一度切ったを引き戻したたろうは、冷静にの対子落としで迂回。

すると、この残しが生きた。を両方引き入れ、高目タンヤオのリーチを打つ。

実質的に勝負したのは宣言牌のだけ。リスクを最小限に抑えてテンパイに辿り着いた。

安目だがをツモって1000オール。

“まだまだ、これはジャブだ”

と言わんばかりのアガリで連荘に成功した。

しかしアガリは続かず、試合は跳満をアガったデジタルマン2号・小林と、

たろうのカン待ちリーチを見事に回避した満貫おじさん・多井がリードする展開に。

たろうも負けじとリーチ・ツモ・平和・ドラ1の1300-2600をツモって応戦。

しかし、トップの多井とはまだ25000点近くの差がある。

“まだだ。まだ南場があるじゃないか”

たろうの顔に、焦りの色は微塵も無かった。

【南2局】

高打点を狙っていきたいが、多井がドラを打っていて早そう、という状況。

ここからと払う選択。リーチに強い両面とシャンポン受けを残しつつ、緊急時にはをポンしていつでも連荘できるように構えた。

この選択がピタリとハマり、を暗刻にして待ちでリーチ。

小林の追っかけリーチを受けるも、を一発でツモって一蹴した。

【南2局1本場】

前局の4000オールにより、点数は三つ巴の状況に。

緊迫した雰囲気の中、最初にテンパイが入ったのはたろう。しかし一番広い待ちはフリテンという、悩ましい手になってしまった。

それでも「ゼウスの選択」は…フリテンリーチだった。

ほどよく萬子が切られているため、場況はかなり良い。リーチで相手を降ろしつつ、ツモって跳満を狙おうという、たろうらしい強欲なリーチである。

しかし、そこに飛んできたのがデジタルマン2号・小林だ。

ドラのが対子で十分な勝負手、しかもフリテンではないときた。

続々と脇に流れるアガリ牌を、苦い顔で見つめるたろう。

このままゼウスはロボットに駆逐されてしまうのか…

壮絶なめくり合いの末、女神はたろうに微笑んだ。

…いや、「女神がゼウスに微笑む」のはゼウスが唯一神であることに矛盾してしまう。

ゼウスの果敢な選択が勝利を手繰り寄せた、と言った方が正しいだろう。

この6000オールで勝負あり。多井と小林の親をしっかり流して、ドリブンズが7戦ぶりのトップを奪取した。たろうはこれで10勝目。

インタビューでは

「全局自分がアガるつもりで打ってました」

と語るたろう。

「全局アガったら自分の親番が終わらないじゃないか!」

というコメランズのツッコミはさておき、その貪欲な姿勢が逆転勝利に繋がったのは間違いない。

見事な、そして久しぶりの逆転トップに、控室にいた村上と園田も大喝采。

帰ってくるたろうを総出で盛大に出迎えた。

もし誰かの調子が悪くても、他の選手がカバーすればいい。その意味で、赤坂ドリブンズは最も互いに助け合っているチームといえる。

地の利は人の和に如かず。

(どんなアドバンテージも、人の団結力には及ばないこと)

まさにドリブンズにピッタリの言葉ではないだろうか。

ポイントレースは7戦ぶりにトップを取ったドリブンズが47.1ptを積み上げ、ファイナルシリーズ進出が濃厚となってきた。

しかし、チームの目標はファイナル「進出」ではなく、ファイナル「制覇」だ。このままファイナルに進むと、風林火山と95pt差のスタートになってしまうため、何としても差を詰めておきたい。

来週は風林火山との直接対決が4半荘あるため、越山監督の采配にも注目だ。

エース園田の出番や如何に!?全国3000万人の園田ファンの皆様、乞うご期待!

(※画像はイラストレーターのニコさん(@chinpuiF)のTwitterより引用)

 

真中彰司
関東の理系大学院に在学中の学生。個別指導塾の数学講師という顔も持つ。主に統計学を研究する傍ら、都内各地にて麻雀修行中。

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