【Mリーグ効果か!?】大学生主体のリーグ戦MURSが熱い!!

学生たちの熱気があふれる…

最初は身内で“サミット”と呼んだ、小さな飲み会から始まった。

大学の麻雀サークルに所属する学生数名と麻雀店に勤務している鈴木さんが、あることを計画していた。

▲仕掛け人の鈴木さん(麻雀店勤務)

関東にある大学の麻雀サークルのリーグ戦。

ありそうでなかったこの戦いを実現できないかと模索していた。

できなかった要因はいくつかある。

大学のサークル同士をつなぐルートがなかったこと。

大学のサークルに入ってくる学生は、初心者が多いこと。

初心者が多いということは「真剣勝負」の前に、「楽しく麻雀を打つ」ことがまず大切だということ。

▲取材に訪れた日は学生たちの闘いの日だった

しかし、時代は変わった。

ゲームセンターやネット麻雀で、牌は触ったことはなくても麻雀のルールを知る人が増えた。

SNSの発達で、人と人がつながることが容易になってきた。

そして、Mリーグが始まった。

いままで数多くの麻雀対局の放送・配信はあったが、取材をしていてMリーグは別格だと感じる。

5つのプロ団体を横断して作られた「Mリーグ」。その戦いを見ていると、好きな選手ができ、好きなチームがうまれ、応援する。

そうすると、ある気持ちが生まれる。

自分も「真剣勝負」がしたい。

わいわいしゃべりながら話す麻雀も楽しいが、真剣勝負をやりたい。

でも、その場所がない。

それが大学の麻雀サークルのリーグ戦だ。
それを実現するの必要な最後のパーツ、「戦う場所」。それを麻雀ZOOが用意した。

▲麻雀ZOO池袋東口本店

学生主体のリーグ戦が誕生

ここからは参加する大学生の出番だ。

大学同士のつながりを深め、大学対抗リーグ戦の計画を進めていく。

そして2018年冬にできたのが大学麻雀機構。“Mahjong Univercity Recommend Session”、略して“MURS”(マーズ)だ。

慶應義塾大学、工学院大学、中央大学、東京大学、東京外国語大学、東京学芸大学、東京工芸大学、東京電機大学、東京都市大学、東京農工大学、明治大学、立教大学。全12大学がこの1月からプレリーグを行っている。

ルールはMリーグにほぼ準拠した形。また“チーム戦”というのもMリーグと似ている。

逆に「大学の」リーグだからこそ、配慮した面もある。

プレリーグは全4節だが、最低2節出場すれば、“規定打数”に達することにした。これは大学によってサークルの人数がまちまちであり、学生の本分である学業もある。出場のハードルを下げて、門戸を大きく開く。

大切なのは「真剣勝負」の場として“MURS”を認知してもらい、参加する大学、プレイヤーを増やすことだ。

立教大学の永峰さん、中央大学の伊豫田さんに話を聞いた。

記念すべきMURSの第1節。ピリピリとした空気の中で麻雀を打った。

初めての緊張感だ。それが新鮮だった。

永峰さんは、このリーグ戦で大学を優勝させたい。さらに後輩も育てていきたい。

伊豫田さんは、「自分の大学は強い」と思わせる存在にしたい。サークルでは“楽しい”をメインにしているが、MURSでは“強い”という方向を持たせたい。

話している2人はとても仲がいい雰囲気だったが、真剣勝負の場であるMURS、そして記念すべき第1期、自分の大学を優勝させたいという強い気持ちがある。

同時に2人とも、このMURS、そしてリーグ戦を成功させ、継続していく、という共通認識もある。

これから参加する大学も増やしていき、「一番強い大学を決めるリーグ戦」としてMURSを認知してもらう。その活動も同時にしている。

真剣勝負、プロだと当たり前のことかもしれない。

でもアマチュアだって、真剣だ。

箱根駅伝、六大学野球、サッカー、ラグビー、アメフト、柔道と数多くの「大学だからこその真剣勝負」「アマチュアだからこその真剣勝負」がある。

大学の名前を背負って戦う。

このシチュエーションでの緊張感は独特のものがある。

ここで勝ってOB・OGにこのMURSという存在を知ってもらいたいという気持ちもあるだろう。

そしてここからプロ、そしてMリーグへ進む人間が出たら、と思う。

永峰さん、伊豫田さんにどこの大学をマークしているか聞くと「慶應」の名前が出た。慶應の麻雀サークルの規模は頭ひとつ抜けて大きく、学園祭でもプロや著名人をゲストに呼んで模擬麻雀をやることができるぐらいだ。
そして慶應にはMリーガーが2人いる。赤坂ドリブンズの園田賢プロと渋谷ABEMASの白鳥翔プロだ。今まで大学出身からプロを見ることはあまりなかったが、そちらの視点からもMURS、ひいては大学麻雀を活性化していければと思う。

▲赤坂ドリブンズ・園田賢プロ▲渋谷ABEMAS・白鳥翔プロ

思えば「麻雀はギャンブルではなく、ゲームとして楽しいもの」と広めたのが“東大式麻雀”井出洋介プロだ。「東京大学」というインパクトはとても大きかったし、麻雀界に大きく寄与した。

▲ご存じ井出洋介プロ

他にMURSに参加している大学でいえば、農工大には朝倉康心プロ。立大には馬場裕一プロに、Mリーグの実況をされている小林未沙さん、明大には麻雀最強戦・初代最強位の漫画家・片山まさゆき先生がおられる。

▲U-NEXT Pirates・朝倉康心プロ▲実は立教出身・馬場裕一プロ▲明治大学漫画研究会のレジェンド・片山まさゆき先生

他にもたくさんいる。これは大学にとって“財産”だ。ここともうまくつながることができたら、さらに面白いことが待っているはずだ。

▲お話をうかがった伊豫田さんと永峰さん

一方、弱小の大学もいる。麻雀が強い弱いではなく規模が小さいのだ。

そんな中、東京外大は特殊だ。

外大1年の鈴木さんが大学に入学して1ヶ月。大学に麻雀サークルがないので自分で作ろうと行動を起こした。まずはSNSで募集。10人集まった。いかにも現代らしい広がり方だ。そこから部員の友達とかも集まり30人規模となる。

その中に4年の駒林さんもいた。

麻雀をやりたいという潜在人数は、かなりいるのだ。

ただいきなり1人で雀荘にいくのは勇気がいる。

かといって麻雀ができる4人を集めるのも難しい。

そんなとき「大学サークル」というのは絶好の場だ。今はネットで麻雀を覚えた人が多くなってきたが、その前は大学で覚えたという人がとても多かった。

今と昔のいいところが合わさって、東京外大の麻雀サークルは生まれた。

そして東京外大は男女比が3:7で女性が多い。サークルにも女性が多い。

取材に行った日は女性がいなかったが、今後母校を引っ張る女子プレイヤーが生まれるかもしれない。

▲東京外大の鈴木さんと駒林さん

まだ始まったばかりのMURS、そして大学リーグ戦。

これが発展すれば、麻雀界の新たな熱源が生まれる。

MURS出身のプロが出たら、面白い。

そして個人的に、MURSに賭ける大学生が出てきら、と思う。

麻雀最強戦で、アマチュア予選からひょっこり出てきた30代のサラリーマン。でも彼は「MURS最強の雀士」と呼ばれた、伝説の存在だった……かっこいいじゃないか。

そのためには10年20年の時間が必要だろう。

そのためにも大学現役生、卒業生ともに、MURSを育ててほしいと思う。

なによりこのMURSという「苗木」を植える「土地」を善意で提供している麻雀ZOO、そしてそれを実現した鈴木さんの功績も大きい。 MURSは今後、関西にも作る計画があるそうなので、そちらも注目していきたい。

学生麻雀機構MURS Twitter⇒ https://twitter.com/mahjongMURS

【今回会場となった麻雀店】

麻雀ZOO池袋東口本店は、平日は完全分煙をされている。取材に行ったときも煙草のにおいはまったくしなかった。麻雀卓も全自動のアルティマ。そしてなにより場代も低価格なので、女性4人でセットをして、リアルに牌を触って麻雀に慣れるにはいい場所だ。

▲麻雀ZOO池袋東口本店の久保田店長

花崎圭司(はなさきけいじ)

放送作家・小説家・シナリオライター。映画化になった二階堂亜樹の半生を描いた漫画「aki」(竹書房刊)の脚本を担当。

麻雀ZOO池袋東口本店
公式WEBサイト⇒ http://www.mj-zoo.jp/shop/ikebukuro.html
公式Twitter⇒ https://twitter.com/share_zoo