松本も辛い。見ている我々も辛い。
「松本に勝たせてあげたかった」
気づけばそう思っていた人も多いのではないだろうか。
勝たせてあげたかったと思えるのも、今日の松本の麻雀の内容が素晴らしかったからだろう。
中盤に出遅れ気味だと判断したらディフェンスに重きを置く。アガれると判断したらトップを狙ってアグレッシブに踏み込む。そして、ギリギリのところで放銃を回避した胆力と判断力。
ベストバランス麻雀を謳う松本らしい半荘だった。
責任感の強い松本は個人のマイナスを気にしているかもしれないが、今日の内容を見てこのままマイナスが続くとは到底思えない。
そして、松本には仲間がいる。
落ち込んでも、選手たちが励ましてくれる。
チームが勝ったときは、一緒に勝利を喜ぶことが出来る。
そして、全国にはモニターを見て応援してくれるファンがいる。
麻雀は一人で戦う競技だ。でも、Mリーグは一人で戦うのではない。選手、監督、そして応援してくれるファン、そんな“チーム”みんなで戦うのがMリーグ。
みんなで勝てばいい。
今日だってABEMASは白鳥と松本で一日トータルプラスなのだから。
松本の今日の闘牌は、チーム渋谷ABEMASみんなの胸を打ち、そしてみんなが誇りに思っている、そうに違いない。
(C)AbemaTV
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite