熱論!Mリーグ【Fri】
見え見えの七対子
「ヒサトイツ」!
佐々木寿人、復調の兆し
文・危険な鬼太郎/2019年11月8日
前年度覇者のドリブンズの不調が目立っている今期のMリーグだが、去年同様にこの前半戦は佐々木寿人が不調だ。
言わば雀風的に言えばトップラス麻雀という感じの打法。でもラスが多く、トップを取り切れていない。
寿人に注目して観ていきたい。
2回戦
東1局
寿人が先制テンパイ。
なんでも即リーチの印象がある寿人もさすがにこの![]()
のノベ単待ちはヤミテン。
ソウズとピンズの1と4の牌をどっちかを引ければ三色になるし、マンズでの変化もまだ見込める。これを即リーチはあまりにももったいない。
親の瑞原は対して即リーチ。
セオリックに手牌を進め、この好形でのリーチ。
これを受け寿人も
危険牌の
を掴み小考したものの、ツモ切りリーチを敢行。
この手牌はもう親リーチが来た以上、三色を待っている場合ではない。
を切っての![]()
待ちのピンフヤミテンも面白いが、所詮は
のワンチャンス。絶対通るわけでもない。
なら、筋の
を切ってこの![]()
で勝負。
が自分の目から3枚、
も3枚ブロックしている。
は山にいるはずだ!
寿人の読み通り、この![]()
は山にごっそりいた。
しかしアガったのは親の瑞原でもなく、寿人でもなくドラの
を暗刻にして押し返した勝又だった。しかも放銃は寿人。
こんな展開が多いからこそ寿人は個人最下位に沈んでいるのかもしれない。
東2局
勝又が先切り。
案外、
を先に切って
を持ってめいいっぱいにするのが一般的な手順だ。ましてや自分の手牌がドラ1内蔵ならなおさら。
なぜ勝又はめいいっぱい
を打たなかったのか?
それはソウズの場状が良くないからだ。ソウズは場に全く出ておらず、![]()
が急に悪い場状になったり、
周りが良い場状に変化するのはよくあること。
良くない場状だからこそめいいっぱい持つ!という人もいるが、読みが鋭い勝又だからこその
先切りと私は感じた。
ここは勝又が![]()
待ちでの先制リーチ。攻めっ気のある人からは
の出アガリも期待できる。
親の瀬戸熊も追いつき
この![]()
で追いつく。純然たる捲り合い勝負に持ち込んだ。
ここはドラの
を勝又がホウテイで掴み、リーチ・タンヤオ・ホウテイ・ドラ赤の12000のアガリ!寿人とは違い、ここ最近は絶好調の瀬戸熊。攻めっ気を緩めない。
東3局
寿人が遅い巡目、派手な捨て牌でリーチ!
何のことは無く、七対子のドラ単騎リーチだが、待ってほしい。ドラの
はもう場に2枚切れでいわゆる地獄単騎待ちの牌だ。
ここはいったんドラ単騎待ちに受けて、理想的な牌を見つけてリーチを打つ人がほとんどだろうが寿人は迷わない。
「
は自分の目から3枚しか見えていないから1枚山にある」
本当にそう思ってそうだ。
瀬戸熊が追い付く。
確かに寿人の手牌は派手だが、絶対七対子という河ではない。普通にこの
はメンツ手に当たるかもしれないが、
をスっと押して![]()
待ちもヤミテンに構えた。
「寿人の現物の
が3枚見えている。
は打ってくれるとは思えないが、
なら…。」
と瀬戸熊の脳裏を駆ける。
勝又が
を孤立牌として持ってきた。
要らない牌なのに勝又の時は止まる。
やはりあの瀬戸熊の
プッシュが気になる。リーチの一発目に無筋を切ったということは十中八九テンパイのはずだ。
と…なれば
周りの牌はすべて危険牌。














