徹底検証!魚谷侑未のオーラス はたして白は切るべきだったのだろうか??【熱論!Mリーグ】担当記者:ゆうせー

なんといっても、競技麻雀三冠王である魚谷の読みを狂わせたのは、

石橋のトイツ落としであろう。

とあったら、を切らないでしょ?』

と他の人に思わせてミスリードを誘った、黒いデジタルの本領発揮ともいえる一打だ。インタビューでも石橋が語っていたように、「タンヤオにいくのなら少し前に打たれたから鳴いているんじゃないか?だからを持っていないんじゃない?」と相手に思わせる狙いもある。また、よくよく場況を見るとが程よく切れていて、残り2枚あるのツモやポンにも期待が持てそうでもある。

魚谷『ここでのトイツ落としが入っていたら、は切らなかった』

とも言っていた。

全員の手牌が見えている我々にはわかりづらいが、こういった選手同士の打牌による駆け引きも実に面白いし、奥が深い。

さて、手痛い18000を放銃してラスを引いてしまったにもかかわらず、2時間ほど検討をしてくれた魚谷。それだけでも頭が下がるが、我々が出した結論は魚谷自身の選択と違うものであった。

私はこう尋ねた。

「どういう感じで書こうかな?」

大きな放銃をすると生放送で「即死」とまで罵られる昨今。(オリンピックを目指すという話はどこへいったのだろうか?放送での言葉をもう少し選んでいただけると嬉しいと私は思う。)

私は、魚谷が叩かれる下地になるかもしれないような、ミスをとりあげる記事をこのタイミングで書くのは本望ではなかった。痛恨のラスを引いた翌日にそんな記事が上がったら読む選手はどんなに辛いだろうか。

ただ、あんなに試合中に悩んだこの局面での魚谷の思考を、どうしても聴いてみたかった。好奇心がまさったというべきだろうか。

どうやってこのインタビューをまとめようか…と思案すると同時に、正直に話すと、こういう結論が出たからには全く別の記事を書こうかという思いすら私の頭に浮かんだ。

魚谷の返事は、

『そのまま書いて』

だった。

魚谷がトイツで入ってなかった前提のものも含めると、の放銃率は倍以上になると思う』

想像を絶するプレッシャーの中、自分のミスを認め、前を向いてしっかり麻雀と向き合う。そんな魚谷を、私は心から尊敬する。

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