清潔さと遊びやすさ、そしてスタッフが魅力
錦糸町のニュー雀荘「麻雀オプション」
2020年の春は、麻雀業界にとっては非常に厳しい逆風の季節として記憶されることだろう。
新型コロナウイルス感染症の流行、緊急事態宣言の発令によって人々の足は雀荘から遠のき、麻雀業界は苦境に立たされた。
しかしそんな中で、新しいお店でチャレンジをしようという業界人がいることも、見過ごしてはならない。
今回は2020年5月に東京・錦糸町でオープンした「麻雀オプション」を取材した。
清潔感のある店内と、接しやすいスタッフが魅力
麻雀オプションのオープンは2020年5月。
元々雀荘のあった場所を居抜きで借り上げたとのことだが、オープンに際して内装は一新。
シックな棚や真っ白な壁などが印象的で、高級感があり、いい意味で雀荘っぽくないものとなっている。
これは、麻雀オプションのオーナーである日本プロ麻雀協会・ERIKAプロのこだわりによるものとのこと。
LEDの明るい照明や空気清浄機などがお店の清潔感を演出し、コーヒーマシンも専用のバリスタを導入するという力の入れようだ。
この店のスタッフである日本プロ麻雀協会・髙田遊理プロは
「店長もすごく気にしてくれますし、私も徹底して掃除をしています。お店のきれいさを気にしない人もいるかもしれないですけど、きれいにしておいて悪いことはないですからね。入り口を広げておくのはいいことだと思います」
と、目を輝かせて話してくれた。
なお、お店の麻雀卓はすべて最新型のAMOS REXXⅡ。
色は水色で統一されている。
お店のイメージカラーも水色とのことだ。
麻雀オプションの店長を務めるのは、日本プロ麻雀連盟・樋口徹プロ。
2016年には第42期王位のタイトルを獲得したプロ雀士である。
これまでには都内のさまざまな雀荘で働いてきており、その頃に知りあったERIKAオーナーの声かけで、店長に就任した。
本人曰く「あまり店長っぽくない店長かもしれないですね」とのことだが、気さくで話しやすい人柄は多くの人に受け入れられるものだろう。
「ウチにはいいスタッフがそろっているので、そのおかげでお店にも多くのお客様が来てくださっています。雀荘のお客様は、お店というより人につくものだと、改めて感じています」
と、スタッフを立てることも忘れない。
ポッチに特徴あり?
麻雀オプションのルールは、赤入りの東南戦が基本となる。
マンピンソーそれぞれの5に赤が1枚入っているのはMリーグなどと同様だが、このお店にはに1枚だけ☆のポッチが入っており、これが「ポッチ」、リーチ後にツモるとオールマイティー牌としてツモアガリができる。
また、このポッチは「」という役として使用するとドラになるとのことで、ポッチ含みのは「2翻」になるというのが、このお店独自のルールとなっている。
樋口店長は「は他の字牌に比べてだいぶ重要度が高いというか、危険度が上がりますね。白の扱いはこのお店で打つときにはポイントになると思います」と語る。
こうした特殊なルールに抵抗を感じる人もいるかもしれないが、シャンポンのリーチを打ってポッチをツモったときなどは、一気に打点が上がるチャンスとなる。
リーチ判断なども独特のものがあり、お店に来るお客はこのルールを非常に楽しんでいる様子だった。
個人店ならではの強みを出して
今回お話を伺った樋口店長と高田プロは、いずれもこれまでに大手雀荘グループや個人店など、さまざまなお店で働いてきたキャリアを持っている。
そうした経験を踏まえ、高田プロが語っていたのが、「個人店の良さ」だ。
「大手のグループだと、接客もルールも、どこでも同じものを提供しています。サービスに安定感が生まれるというのはいいことだと思うのですが、逆にいうとマニュアル化されていて、それを外れることができない、ということも言えるんです。私は臨機応変に対応していきたいタイプで、それができるのが個人店の良さなのかなと思っていますし、そこで特徴を出して、長くお客様に楽しんでいただけるお店を作っていけたらと思っています」
「新店の立ち上げは難しいけど面白い」と話す高田プロ。
お店自体も、よりお客に受け入れられるよう常に変化を続けていくのだろう。
オープン後は通常営業だけでなく、日本プロ麻雀協会の雀王・堀慎吾プロなど、大物ゲストを招いての営業も行っている。
手指の消毒や検温、台の除菌、スタッフのマスク着用なども徹底しており、安全に遊べるので、「ポッチ」に興味のある方はぜひ一度足を運んでみてはいかがだろうか。
麻雀オプション
住所:東京都墨田区江東橋2-11-13 CKビル5F
JR錦糸町駅南口から徒歩5分
電話番号:03-6659-4237