よくありませんか?
テンパイしましたが、待ちはリーチの現物です。
現物待ちだからヤミテンで拾うのか、強気にリーチしてめくりあいだ!とするのか悩むこと。
僕は、よくあります。
この時の代表的な考え方を一つ紹介しますと、「ヤミテンで和了ってリーチしとけば良かったとガッカリするならリーチ、そうじゃないならヤミテン、です」
今回のテーマはこの考え方を知っていても非常に難しいです。
問題
それではこちらをご覧ください。
麻雀最強戦、女流プロMの城壁の決勝戦での、宮内こずえ選手の選択です。
一戦勝負でトップのみ優勝、親の茅森選手からリーチを受けて一発目、タンピン高め三色で追いつきました。
普通はリーチでしょうが、高めのが現物となっています。
さて、宮内選手の選択は?
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解答
切りリーチ
解説
ヤミテンにしていれば、親リーチの現物のは非常に切られやすい牌です。
しかし、リーチをしてしまうと止められる可能性もあるでしょう。
が出るとヤミテンでもタンピン三色でマンガンあります。多くの方がヤミテンを選択すると思います。
では何故宮内選手はリーチしたのでしょうか?
その理由を挙げてみましょう。
ヤミテンにした場合のデメリット
①リーチの現物は他にもあるので、が出るとは限らない
②で和了ると、出てもツモっても不満
③で和了っても、リーチ者から出たり自分でツモると損
④が仮に仲田選手から出ても、3人並びになるだけで大満足とは言えない
つまり満足できない和了りが多い上に、大満足がないのです。
しかしリーチすれば、で和了っても裏が乗ればマンガン。だとツモればハネマン確定、出ても裏1でハネマンです。
で大満足、でもそれなりに満足することができます。
こう聞くと、突然リーチの方がいいように思えてきませんか?
リーチの最大のデメリットは、「ヤミテンなら和了れていたのにそれを逃して、親に和了られてしまうこと」です。ということで、安定を目指すならヤミテンがいいでしょう。
しかし、今はトップしか意味のない決勝戦です。宮内選手は安定より、和了ったときのメリットを優先しました。
これぞ、決勝戦の打ち方でしょう。
そして結果どうなったかと言いますと、見事すぐにをツモり最高の結果となりました。
その勢いのまま、宮内選手は見事優勝して本戦進出を決めました。これをヤミテンにしていたら結果どうなるかは全く分からなかったでしょう。
皆さんも、リーチかヤミテンかはしっかりリスクとリターンを考えて選択すると良いでしょう。
それでは、また!
渋川通信
休み無しできたこのコラムもついに先週休んでしまいました。
休むと言うことは、限界が近づいている証拠です。もうすぐ最終回ですが、最後まで是非お付き合い下さい。
今回の出題に使われた対局はこちら → 麻雀最強戦2021 女流プロMの城壁