「まずはファイナル進出、
そして優勝へ」
KONAMI麻雀格闘倶楽部
滝沢和典インタビュー
8/3のドラフト会議で、KONAMI麻雀格闘倶楽部から指名を受けた滝沢和典。チームへの加入が正式決定したことで、Mリーグ史上初めて、チームを「移籍」した選手となった。ある意味で現行のMリーグの仕組みにも一石を投じた滝沢の動きによって、Mリーグはまた新たな局面を迎えたと言えるだろう。
もちろん、チームがなぜ自身を指名したかは理解している。前年度のMリーグを制した一人「麻雀バガボンド」に、新たなチーム、そして新シーズンへの思いを語ってもらった。
-実際に契約をされて、今の心境はいかがですか。
新たな気持ちで、今回がほとんど、最後の挑戦だなと思っています。結果が出なければ次に拾ってくれるチームはおそらくもうないでしょうし、負けたら終わり、という気持ちはそれほど変わりません。それが1年なのか3年なのかは分かりませんが、そういうイメージでいます。
-今回、Mリーグでは初めて所属チームが変わった選手になりました。
そこについてはどうということはありません。ただこれで、たとえばドラフトを経由せずにチームを移籍できるようになるとか、Mリーグのシステムが変わるかもしれませんね。いろいろなことがプラスに動くといいと思います。
-今回KONAMI麻雀格闘倶楽部というチームに加入されて、これまで「タキヒサ」として一緒に評価されることが多かった佐々木寿人選手とチームメートになりました。そこについてはいかがですか。
とにかく、Mリーグ内外を含めて一二を争う選手と思っているので、頼もしさはありますね。僕としては「足を引っ張らないように」というのが一番です。よく一緒に練習しているので、改めて麻雀の内容についての話はしていないのですが、先日会ったときは「シーズン前に練習会をやろう」と提案をしました。どこかのタイミングで集まる予定ではいます。
-滝沢さんからチームに還元することなどはありますか。
還元と言うとそこに自信あるみたいでいやなんですけど・・・佐々木(寿人)さんにはよりツッコミが入れやすくなったかなと思うので(笑)、それを楽しんでいただくことぐらいです。あと、ゲームの「麻雀格闘倶楽部」の参戦回数をもう少し増やしたいと思います。練習にもなるので、活用していきたいなと考えています。
-ゲームのファンの方は今まで以上に滝沢選手と打てる回数が増えそうですね。一緒に加わった伊達朱里紗選手は勉強会で指導をする機会があるとか、夕刊フジのチームでコーチをされるなど、接点があります。
伊達さんは、かなりすくすく伸びている感じはしますね。岡田紗佳さんぐらいの伸びを感じます。最初は麻雀が好きな声優さんという感じでしたけど、だんだんプロっぽくなってきた感じはしますね。でも、Mリーグの舞台で受けるプレッシャーに耐えられるかどうかはわからない。
-プレッシャーという意味では、ご自身ではプレッシャーは感じていますか。
変なプレッシャーは感じない方がプラスかなと思っています。練習したことに自信をもって、思い切りよくできなかったらいけないので、あまり考えないで、ベストな状態で臨むことだけを考えたいと思っています。
-チームが変わることで、ご自身の麻雀が変わることはありますか。
相手が変われば麻雀も変わりますし、ポイント状況でも変わるので。チームが変わったことで僕の麻雀も少しは変わると思いますけど、より攻撃的になるのかどうかは分からないです。ただ、僕がいわゆる「ガラクタリーチ」的なものを打ったらちょっと湧くんじゃないかなと思います。適した場面があれば使いたいと思っています。
-チームが変わったということで、古巣対戦というのが注目されると思いますが。
もしかしたら相手は意識しているかもしれないですけど、個人的には意識しないようにするつもりです。とにかく目の前の麻雀に真摯に取り組むだけです。
-また、KONAMI麻雀格闘倶楽部のファンの方からはドラフト以前から獲得を熱望する声が多く、期待も感じていらっしゃるかと思います。
みなさんの期待はありがたく思います。まずはチームとして勝てるのがベストです。その中で、あわよくば個人ランキングで佐々木寿人よりも上にいられたらいいですね。二人で100、200と勝っていて、その中で争えるのがベストですし、そうなれば自ずと上位進出も見えてくると思います。
-そこで勝って、KONAMI麻雀格闘倶楽部のエースの座も奪うと。
それは一切考えていません。あくまでもチームのエースは佐々木寿人だと思っていますので。
-最後に、KONAMI麻雀格闘倶楽部のファンの方に意気込み、メッセージをいただけますか。
ファイナルにさえ残れば優勝の可能性はあると思いますので、そこに向けて精いっぱい戦っていきます。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。